[ヨーロッパスタジオ]>[本多、すべてのバーで]






本多:ピスタチオ食べよっと。
峯村:私これ、皮ごと食べたんだよね?
野中:そうそう(笑)。
本多:えっ、なんで?
峯村:見えてなくて、これ(別の豆)だと思ったの。「ガリッゴリッ、かったいなぁ、これ・・・あっ」って。
本多:言うに言えず。
峯村:うん。野中さんが「皮ごと食べてんじゃない!?」って突っ込んでくれたから、助かったけど(笑)。
野中:若干・・・お酔いになってたみたいだったから(笑)。
本多:ああー“お酔いに”(笑)。リエさん、酔ったら次の日覚えてないことありますよね?
峯村:たまに、あるー!
本多:Fabricaのときもワインバーに行って、僕バシバシ叩かれて。
峯村:そうそうー。でも、それ覚えてたよ。
本多:覚えてたんですか?次の日「えーうっそー、叩いてないわー」って言ってましたけど。
峯村:この前思い出したの。
本多:あ、なんだ(笑)。
峯村:私ね、前に映画の打ち上げで、二次会がそのワインバーだったことがあったのね。すごい「あ、ここに本ちゃんがいたー」って思ったもん。
本多:あ、デジャヴみたいな(笑)。
峯村:Fabricaのときも、いっぱい飲んでたよねー?
本多:飲んでましたねぇ。
峯村:立ち呑みとかね。本ちゃんが「もう、そんな話やめてぇ」とか怒ったことあったよね。
本多:え、それ覚えてないですよ?
峯村:あ、ほんと? 「この子、良い子だなぁ」って思ったんだけど。
本多:それ、ほんとに僕ですか?
峯村:うん。みんながちょっと、悪いことを言ってたの。そしたら「もうやめてぇ」って。で、良い子だなあって思ったんだけど、けっこう本ちゃんも悪いこと言ってるときとかあって。
本多:(笑)!
峯村:「なんだよ」って(笑)。
本多:でも、あるでしょ? やっぱ、悪いこと言うときは。ただちょっと、人が言うのは耐えられなくなるんです。
峯村:勝手だなぁ。
本多:勝手なもんで。
野中:でもだいたい、人の悪口言うのが一番面白かったりするでしょう?
本多:そうですね(笑)。
峯村:そう。なんか、そんなにヒドイとこまでいかない悪口とかね。だから、ナイロン100℃で言うと、○○さんの悪口が一番面白かったりする(笑)。
本多:ああ“愛情のある悪口”がね。
峯村:んー、ないけど(笑)。
本多:あっ、ないんですか(笑)。
野中:どうぞ(ハイボール)。
本多:あっ、ありがとうございます。じゃあ、かんぱーい。
峯村:かんぱーい。
本多:リエさんの、演劇を始めたきっかけをね、お聞きしたいなと。そういえば僕、聞いたことないなぁと思って。
峯村:私ね、母親が劇団四季を受けていて。お芝居好きだったみたいなの。で、受かったんだけど、親に反対されて四季には入らなくて・・・っていうのがあったから、小さいころからよくお芝居を見に連れていってもらってたのね。お芝居って、新劇っぽいやつだよ。
本多:へえ! 一緒ですね、僕も。
峯村:ほんと?
本多:僕も、母親が演劇やりたかったけど、そのころは「寺山修司」とか「状況劇場」とかの所謂アングラ全盛の時代で。ウチの母親はお寺の一人娘やったんで、やっぱり親に「そんなん、やったらアカン」って言われて。それで、僕もお芝居を見に連れていってもらってたんですよ。
峯村:ほんと、同じ! で、それでベースが出来上がったんだね、自分の中に。でも、大人になってからはそんなに見に行かなかったんだけど、学生のころにイベント屋さんでバイトをしてたときに、映画を作ってる制作会社の男の人と、その奥さんと知り合いになって。その奥さんが、すっごい綺麗なひとだったの。で、「そのひと文学座の女優さんなんだよ」っていう話を聞いて「わあー、ステキだな」って。で、いろんな話をしてて、芝居とかをまた見に行くようになって、また芝居熱が出てきて。
本多:それって、何歳くらいの話ですか?
峯村:20歳前か・・・18歳くらいのときかな。で、それで「何かやりたいなー」ってなって、20歳の時に養成所に入ったの。新劇の「五月舎」っていうところにね。そこの養成所に入ったら、犬山とか、大堀こういちとかがいたの。
本多:へえー!
峯村:で、そこで犬山が「新しい、面白いことをやり始めるから、一緒にやらない?」って誘われたのが、「劇団健康」。
本多:それまで劇団健康って、音楽やってたんですよね?
峯村:そうそう。最初、ケラさんと犬山がやってただけだったんだけど「お芝居の劇団を作るから、一緒にやらない?」って誘われて。私は、最初は入らなかったんだけど、2本目かな? それに、出させてもらって。2本目、4本目、6本目とかに出させてもらって・・・。
本多:偶数ばっかですね(笑)。
峯村:・・・(じっと、本多を見る)。
本多:!!・・・ごめんなさい、睨まないでください(笑)。
峯村:(笑)。まあそれで、ちょっとブランクがあって、健康の後半くらいにちゃんと入るようになったの。
本多:え、それまでに、健康っていうバンドは見てたんですか? 知らなかったですか?
峯村:私、ケラさんって知らなかったの。
本多:ええ! ナゴム(レコード)とかも?
峯村:知らなかった。
本多:高校とか、中学とかは、何をやってたんですか?
峯村:「50's(フィフティーズ)」だったの。
本多:えっ? フィフ・・・?
峯村:知らない? ホコ天とかで踊ってるような感じの人たち。竹の子族じゃないよ。ロックンローラーのほうね。
本多:え! じゃあ、踊ってたんですか?
峯村:ちょっとだけ踊ってたりとか。だけど、サーファーとかもやったりとか。
本多:え、サーフィンもやってたんですか!?
峯村:うん。だからもう、うすーく(笑)。なんか、そっちの方だったの。「大学生と合コン」とかさ。
本多:え!! チャラい・・・チャラかったんですか?
峯村:うん(笑)。だからほんとに、「インディーズ」とかさ・・・ちょっとは、興味があったりしたのね。「ポンプ」っていう雑誌があったんだけど、知らないでしょ?
本多:「ポンプ」? 知らない。「宝島」とかじゃなく?
峯村:じゃないの。「宝島」と同時期に出てた、そういう雑誌なんだけど、たしか昔、岡崎京子さんがデビュー前にそこで描いてたよ。
本多:えー!
峯村:そういうのとか読んで「面白い世界もあるんだなー」と思ったけど、実際の生活はチャラい・・・渋谷とかでさ、イッキとかやってる大学生に混じって「イェ〜(拍手)」とかさ(笑)。
本多:そうなんですか(笑)! 意外! なんか勝手に、サブカルむっちゃ通ってると思ってました。
本多:そうそう、ナイロン100℃のホームページに以前、メンバーのプロフィールにケラさんが一言づつ書いてましたよね? 今見たら、ちょっと変わってたんですけど。
峯村:あった、あった。
本多:リエさん、何年かブランクの期間があったって、言ってたじゃないですか? で、「それを経て、むちゃくちゃ芝居が上手くなって帰ってきた」みたいなことが書いてあって。「何があったのだろうか」みたいな。
峯村:ああー、あったね。そのころね、宮城聰さんのところに出させてもらってたの。
本多:え! 「ク・ナウカ」の?
峯村:そうそう。なんかもう、そのころケラさんから「面白くない」と思われてて・・・私も「何が面白いのか」が分かんなかったんだけど。だからこれはもう、辞めなきゃしょうがないなと思って。それで、その頃の制作の人に「辞める」って言ったら「辞めるのは、ちょっと待ったほうがいいんじゃない?」って言われて、「じゃあ、ちょっとお休みを」ってことになって。
本多:はい、はい。
峯村:でも休んでても、なんかやらなきゃダメだよなーと思ってたら、知り合いの人が「じゃ、宮城さんのところに出てみれば?」って、紹介してくれて。で、2本やらしてもらったんですけど。
本多:へえ! あの、「ク・ナウカ」って、喋る人と、動く人が別々なんですよね?
峯村:そうそう。で、その動くほうの人をやったのね。
本多:じゃあ、それまでやってたのとは全然違いますよね?
峯村:そう。で、そこで、体育館とかで稽古をするんだけど、宮城さんの稽古ってすごい変わってて。音楽をかけて「3分間ひとりで自由に踊ってください」って言われるの。すんごい、恥ずかしいのよ、もう。
本多:ええー! それは、みんなで一斉に踊るんじゃんくて?
峯村:そう。みんなは見てるの。
本多:みんなが見てる前で踊るんですか! わあ・・・。
峯村:で、さすが美加理さんとかは、自分の世界を作って、ちょっと動いたりとかするだけなの。かっこいいのよ。私なんかさ、分んないから“エセ・バレエ”みたいなのを踊って、すっごい恥ずかしかったの!
本多:エセ(笑)! え、バレエ習ってたりしてたんですか?
峯村:小さい頃習ってたんだけど(笑)。みんな、何にも言わなかった。
本多:えー! ホコ天時代の血が騒ぐ、とかなかったですか?
峯村:ぜんぜん、なかった(笑)。
本多:それも、なく(笑)。へぇー、恐ろしいなぁ・・・恥ずかしいなぁ。
峯村:でも、そこでね。“舞台の立ちかた”っていうか・・・それを、教わったの、宮城さんに。ほんとに“立ちかた”。舞台にいるときの力の置きかた、とか。
本多:へぇ・・・どういうのですか?
峯村:私、今も若い子を見てて「あ、この子舞台の立ちかた分ってないなぁ」って思う時がさ・・・セリフを言うときに、なんか絶対動いてる子いるじゃない? 
本多:はい、はい。
峯村:そういう子って絶対、心許ないから動いちゃうわけでしょ? そういうのじゃなくって・・・っていうのを、教わったの。なんかやっぱり・・・身体の中に芯を通して、みたいな。そういうのを教わったり。それとか、拳に力を入れてぎゅっと握ってて、少しずつ力を抜いていくと、別に自分で手を開こうと思わなくても、自然に手が開いてくるのよ。そういう時のイメージが・・・なんというか「つぼみから花になっていく時のイメージが、これなんですよ」とか、観念的なことを教わって、すごい面白かったの。
本多:へえー。でもそれってね、教わってるときはすごい面白いと思うんですよ。実際それを初めてやったときって。でもそれをいざ舞台で使うってなると・・・分かんないんですよ。
峯村:それは別に「使おう」とか思わなくてもいいんじゃない? こういう感覚、っていうかさ・・・それが“私”の中に、1回通ればいいんじゃない? 「あ、この感覚」って。
本多:あー、そっか。それが通るのと、通らないのとでは。
峯村:うん、全然ちがうと思うのね、ものをつくる時にね。・・・そうそう、こういう話(笑)。
本多:こういう話が、したかった(笑)。それを言ったとたんに、なんか話が薄っぺらくなりましたけど(笑)。
本多:で、ク・ナウカで2本やって。戻るきっかけは何やったんですか?
峯村:・・・なんで戻ったんだろう?そろそろ戻んなきゃな、って思って・・・「次の公演がある」って、教えてもらったのかな。
本多:期間にすると、どれくらいですか?
峯村:2年近く・・・じゃないかな。でも私、周期があって。「辞めます!」とか「休ませてください!」って言う周期が、絶対何年かおきにあるのね(笑)。
本多:え! じゃあ、戻ってきてからもあったんですか?
峯村:あったあった。2回ほどあった。
本多:2回も!?
峯村:うん。その時も、休ませてもらって。それが、ナイロンの10周年記念公演の時だったの。
本多:え!! なんちゅう間の悪い周期ですか!?
峯村:(笑)。それで、すっごいみんなに怒られて。
本多:いやぁ、でも10周年記念公演は・・・。
峯村:うん。「みんなが怒る気持ちも分るな」とは、今はすごい思うんだけどね。
本多:だって、10周年って、けっこう劇団としても・・・。バンドとかも、10年で解散とかも、あるじゃないですか。僕らも一昨年10年目やって、「みんなで頑張っていこうな」みたいな、再確認をした時やったから。そこで、ねぇ、休むとなると。
峯村:そうそう。それに、「ゲストは呼ばずに、劇団員だけでやる」っていう公演だったの。
本多:それは、なおのこと・・・。
峯村:でも、もうひとり女の子も出なかったのね。それは、前の芝居でケガして入院してたからなんだけど。
本多:・・・ぜんぜん、違うじゃないですか(笑)。引き合いに出しましたけど、ねぇ?
野中:まったくねぇ。その女優さんは、しょうがなかったけど(笑)。ふつう「○○さんの分まで!」ってなるくらいの、エピソードじゃないですか。
本多:むしろ、出たくて悔しいでしょうし。
峯村:(笑)!
本多:まあでも、それを怒ったりしてくれるのも、劇団のいいとこですよね。それで自分がやったことの重大さがね。
峯村:本ちゃんは? 辞めたいとか思ったことないの?
本多:あります。僕、20歳くらいの時に、京都で付き合ってた彼女にフラれて「もう京都から出たい」と思って、ナイロンのオーディション受けたんですよ。
峯村:ああー!
本多:で、そのオーディション会場行ったら・・・そこにはケラさんしかいないと思ってたら、劇団員の人がみんないて。峯村さんはたぶん、いなかったんですけど。他の劇団員の人のいる前で、送られてきた台本3つのうちの、1つを読んで。あと、エチュードをやって・・・みたいなことを。まあ、落ちましたけど(笑)。
峯村:でもよかったね、落ちて。
本多:なんでですか?
峯村:今、ヨーロッパ企画のほうがいいじゃない。
本多:いやいや!
峯村:でも、彼女と別れたことくらいで「辞めよう」って?
本多:京都に、いたくなくなったんですよね。
峯村:ほら、これが今の子の感じなんだよ。そんなことでね、劇団を・・・。
野中:ねぇー。あと、2週分は、説教だね。
本多:説教、いやや〜。最後、説教とかいやや〜!
本多:でも一時「毎回“これが最後だ”くらいの気持ちで、やったほうがいいんじゃないのか」っていうことを考えてましたね。どうしてもそうやって、逃げるところがあって「この次頑張ろう」みたいなことに、なってしまいがちなんですよ。
峯村:あれじゃない? 人数が少ないしさ、劇団の中で争うってことがないでしょ?
本多:ああー。「出たい」って言えば、全員出れます。
峯村:でしょ? ウチとかそうじゃないから、けっこう戦々恐々だもん。
本多:えっ、それは誰が選ぶんですか?
峯村:最初にケラさんから言われるんだけど、でもみんなやっぱり「出させてください」っていうか、電話はしてる・・・と思うし。したこともあるし。でも、出た人の中でも、ケラさんって最初は台本がないからさ。エチュードやったり、出来てる台本を、みんな組み合わせ変えて読まされたりとかするのね。そこで面白くないと、いくら年がいってたって、代えられちゃうから。
本多:ええー! あぁ、あて書きじゃないんですか?
峯村:役が決まっちゃったら、それであて書きするけど取っ掛かりを作るまでが、みんな結構いろいろ変えられたりするのね。「じゃあ、次はこのパターンで」って。
本多:ああー、やってる人の組み合わせとかも見て。じゃあもう、その時が勝負っていうか。
峯村:そう。今でもすっごい緊張するよ。
本多:はあー・・・。でも、僕らも最近、エチュードで言ったことがセリフになったりもするから、エチュードが緊張しますね。
峯村:でしょ? でも、そういうの良いと思うなぁ。
本多:エチュードで、自分が言ったそのままの言葉がセリフになったときとか、「これ、大丈夫なんか・・・」ってむちゃくちゃ不安になりますけどね。「あの時言った言葉やけど、これスベったら嫌やなぁ」って(笑)。
本多:でね、劇団の公演も出ながら、外部の劇とか映像とか出るじゃないですか。それは、どっちが先やったんですか? プロフィール見てたら、映像の方が先に出てるのかなと思ったんですけど。『バカヤロー』とか出てるんですよね?
峯村:ああー、『バカヤロー4』? そう、劇団健康のとき・・・ちょうど、27歳くらいのとき。今から20年くらい前なんだけど、バブルの時代だったの。で、(映像に)劇団ごと使ってくれるっていう。
本多:へえー!
峯村:で、「いつみても波瀾万丈」とか「いつみても平平凡凡」とかあったじゃない? そういう番組の、再現ドラマに健康を使ってくれたりとか。深夜の番組でも、企画ものとか・・・竹中(直人)さんたちと、健康と、みたいな。そういうのが、いっぱいあったのね。
本多:へえー。でも、深夜の番組はイメージできるんですけど、再現VTRは・・・。
峯村:うん、再現VTRもふざけてたもん(笑)。楽しかった。あとなんか、アメリカでやってたバットマンのドラマがあってね、それのアフレコを健康の人たちとか、そのころの小劇場のひとたちでやってて。バットマンが(田口)トモロヲさんで。
本多:えー!
峯村:で、側近の若い男の子がいるんだけど、その声を加藤賢崇さんがやってて。で、キャットウーマンっていうお色気の、悪い女の人を春菊さんがやってて。
本多:内田春菊さん!?
峯村:そうなの。すっごい面白くて。トモロヲさんが勝手に、バットマンと側近の若い男の子を“ホモセクシャル”っていう設定にしちゃって。
本多:え、そんなんアリなんですか!?
峯村:その時代はなんか、アリだったの。いろんな人が出てて、すっごい面白かった。あれもう1回流せばいいのにって思っちゃう。でも、ダメなのか。勝手にホモセクシャルとかね(笑)。
本多:でも、見てみたいですねぇ!
峯村:でしょう? まあだから、映像のほうが先だったのかもしれない。あんまり舞台とか、呼ばれもしないから。そんなね、芝居だって下手だし。
本多:ええー。でも、舞台をやってて映像ってギャップみたいなのとかって、ありました?
峯村:うーん、そういう無茶苦茶な感じのはすんなり、だったけど。ちゃんとしたドラマの・・・最初なんてほんのちょっとの役じゃない? セリフもないような。そういうのに行っちゃうと、ギャップがすごいあった。「あれ? 違う世界だ」って。
本多:ぜんぜん、違いますよねぇ?
峯村:うん。今でも分かんないもん。
本多:ええ!
峯村:そんなこと言ったら怒られるんだけど。分かんないの。舞台だったら「こうやればいいんだな」って思うんだけど・・・。
本多:舞台って、俯瞰じゃないですか。でお客さんが見たいとこを見て、っていう。でも映像はカメラが切り取る。それが、難しいなって思うんですけど。どうしたらいいのかなって。
峯村:ねえ。で、やっぱり最初のころ、自分がやってたテレビを見たりすると、やっぱりどうしても舞台みたいに芝居しちゃうんだよね。カメラはここにあるのに、この人と喋るからこういう風にやっちゃうんだよね。やっぱり、顔をカメラに見せないでしょ?「ああ、ぜんぜん顔が映ってないなぁ」って思った。
本多:なんか、舞台はお客さんがいるからお客さんに向けて、ちゃんと見えるように立ち位置とかも考えるじゃないですか。でも、映画は普通に演技というか、生活してるのを切り取ってくれるもんやっていう勝手な思い込みがあったんですけど。
峯村:ああ、そうか。でもそれって主役の人だけじゃない? こうやって話してても、例えばこっちのカメラと、そっちのカメラが来てくれるのは主役の人たちだけで。私たちとかは、自分から見える位置に行ったりしなきゃ、いけなかったりとかさ。でも、それが分かんないのよ。
本多:あー、そうだ。
峯村:ね? 「ここ、入ってるのかな、入ってないのかな」とかも、最初分かんなかったし。
本多:今は、分かります? だいたい。
峯村:今も分かんないけど・・・。
野中:どこまで入ってるのか、分かんない。
峯村:そう。
本多:ねえ。あれ、どれくらいか教えてくれたら・・・なんかねぇ。
峯村:そう、でも「どうなんですか?」って聞いたら、やっぱり・・・人によって違うのかもしれないけど「入ってても、入ってなくても芝居をやってたほうがいいよ」っていう風に言ってくれる人もいて。それも、そうだよなぁ、って。相手の人のためにも、一緒に芝居をやっててさぁ、ね?
本多:そうかぁ。
本多:でも、『おちゃべり』っていう、リエさんが去年されてた昼のドラマの制作発表の記事を読んだんですけど。
峯村:うんうん。
本多:そしたら「このドラマは、ドラマだけどお芝居みたいにワンカットで撮るから気が抜けないです。いつも、映ってないところは気を抜いてたりしますけど、今回は気が抜けなくて大変です」っていうのを、リエさん言ってました・・・(笑)。
峯村:言ってた(笑)?
本多:「こんなこと言うんや」って思いました。面白かったですけど(笑)。
本多:あと、最近すごい分からないのが、映像で撮るときにね、たとえば今こうして僕とリエさんが喋ってるときに、リエさんの表情を撮るじゃないですか。で、リエさんがこのセリフからっていうのがあって。たとえば、「ああ、良い天気だねぇ」っていうセリフがあったときに・・・。
峯村:・・・(笑)。
本多:これはべつに、例えやから! その前のセリフを僕が「今日、良い天気だよねぇ」って言って、それに対する“ああ”なんです。
峯村:あ、なるほど、考えての“ああ”ね。
本多:で、峯村さんの「ああ、良い天気だねぇ」っていうセリフから撮ります、っていう時に、前のセリフは撮影が始まる前に、相手役の人が(自分のセリフを)言うじゃないですか。でもあれ、いつ言っていいかが分かんなくて。いつ言うんですか?
峯村:私、だいたい「はい、じゃあ撮りまーす。よーい・・・」ぐらいで言う。
本多:「よーい」「今日、良い天気だねぇ」って? あ、じゃあそれを待って「スタート」って言ってくれるんですかねぇ?
峯村:でもなんとなく、自分で計算して。「よーい」「(小声で、少し早口で)今日、良い天気だねぇ」くらいの。
本多:ああー。そっか。僕もう、分かんなくて。このまえ撮影があったんですけど、「よーい」と「スタート」の間では(自分のセリフを言うのが)無理やと思って、テープがまわりだした時に言う「まわりました!」の時に言ったんです。
峯村:あ、それでもいいんじゃない?
本多:いいんですか? 「はい、まわりました」「今日、良い天気だね」「よーい、スタート!」でも、いい?
峯村:いいんじゃないの?
本多:「こいつ、早すぎるんちゃう?」って相手の方に思われてたらイヤやなとか思ったんですけど。
峯村:(笑)。でも、そこは良いタイミングなんじゃない?
本多:でも、「まわりました!」「オッケー!」「えっ、まわってる?」とかいうやり取りも、あったりするじゃないですか。
峯村:そしたら、もう1回言ったらいいんじゃない?
本多:ああー。でも、「スタート!」ってなってから言ったら、ぜったいダメなんですよね? それまでに・・・。
峯村:分かんない、私もう。(野中さんに)でもまあ「スタート」から言うのは、遅いよね?
野中:それはまあ、遅いですよね。
本多:・・・遅いですよね。それが分かんないんですよ。
峯村:まあ・・・おいおい、分かってくるんじゃないの?
本多:何ですか、そのキャラ(笑)。
野中:でも、売れっ子さんとかと撮影してるときに、相手が言ってくれるのは、けっこう小声だったりする。
峯村:あ、そうそう!
本多:ああー。
野中:だから、いちおう「こういうことは、言いましたよ」っていう、その意思表示だけで・・・だから、間合いとかはそんなに関係ないんじゃないかな。
本多:なるほど! 分かりました。
峯村:大人の意見。大人たちの意見。
本多:大人“たち”・・・いや、大人の意見。
野中:この話で、今以上に売れたらお金もらうけど(笑)。
峯村:私も。私ももらうよ(笑)。
本多:いやいや(笑)。
峯村:じゃあ私、京都観光。
本多:あ、もうそれはぜんぜん。もし京都こられるときがあったら。
峯村:私ね、京都行ったら本ちゃんに案内してもらいたいところがあるの。
本多:どこですか?
峯村:大学。いっぱい。本ちゃんの出た大学と、同志社と・・・京大は、もう行ったからいいの。
本多:そっか。「大学部」っていうの作ってたんですよね?
峯村:うん。今もあるんだけどね。
本多:あるんですか!?
峯村:ナイロンの松永(玲子)と2人なんだけどね。
本多:大学のTシャツを集める、っていう(笑)。
峯村:で、大学の学食でこはんを食べる(笑)。
本多:へえー(笑)!
本多:じゃあ、3杯目を。
峯村:もうちょっとだよ、もうちょっと。大人はゆっくり飲むんだよ。
本多:大人はゆっくりか・・・。だいたい1杯を、普通はどのくらいで飲むものなんですかね? なんかタバコを吸うひとって、飲んで、たばこ吸って、ってやることが多いじゃないですか。でも、たばこ、吸わないじゃないですか。そうなると、飲むしかないじゃないですか。ペース上がるじゃないですか。酔うじゃないですか。眠くなるじゃないですか。で、すぐ寝ちゃうっていう悪循環やなと思って。何があったらいいんですかね、たばこじゃなくて・・・。
峯村:(本多の話を遮って)知らないよ!
本多:こんだけ、聞いてくれてて(笑)!!
峯村:(笑)!!
本多:もうちょっと早めに、言って欲しかったですけど(笑)。・・・まあなんか、飲んでしまうんですよね。
峯村:お喋りすればいいじゃないのさ。
本多:お喋りしたら、口が渇くじゃないですか。じゃあ、飲むじゃないですか。やっぱしペース上がるじゃないですか。
峯村:お水とかもらえばいいじゃないさ。
本多:えっと、何でしたっけ。チェイ・・・?
峯村:チェイサー。
本多:・・・それ、いいですね。次から、そうしよ。チェイサー。
峯村:今ちょっと、本ちゃんのことが嫌いになったよ。
本多:なんで!? なんでですか?
峯村:ね、イラッとしたよね?
野中:(笑)。
本多:イラっとする? こんなに・・・こんなに吸収してるのに? でも、よくイラッとされるんですよ。
峯村:でしょう?
本多:どういうとこが、イラッとするんですかね?
峯村:奈良のせんとくんが、最近踊ったりとかしてるじゃない?
本多:え、せんとくんが?
峯村:うん。昨日それを見て、イラッとした。それと、同じような感じ。
本多:えっ(笑)、ちょっと待ってくださいよ。どうしようもないじゃないですか、じゃあ。
峯村:(笑)。
本多:同じような感じなんか・・・。イラッとするほうですか? ふだんあんまりイラッとしないでしょう?
峯村:本気でイラッとするときは、するけど。本ちゃんとかせんとくんとかにする“イラッ”ていうのは、面白い感じで“イラッ”じゃない?
本多:ああ、そうなんですか?
峯村:調子に乗ったらいけない人が、調子に乗ってるところを見るとイラッとする(笑)。
本多:確かに(笑)。せんとくん踊っちゃだめですよね。そういう感じやったんですね。じゃあヤバイな。ちょっと、以後気をつけます(笑)。
峯村:一時期せんとくん「かわいくない」とか、話題になってたじゃない? そのときはすごく、愛おしかったの。「みんなにこんなに言われて。かわいいのに」って思ったけど、踊ってるのを見て・・・(笑)。
野中:「調子に乗りやがって」って(笑)?
峯村:「あかんで」って。
野中:TKOの人とかが顔似てたりするから、ちょっと人気でてきてね。
峯村:そうそう。だからちょっと、調子に乗った感じがね。
本多:みんなにバッシングされてるころは・・・?
峯村:「やめてやめて、かわいいのに」って思ってた。同じ感じ(笑)。
本多:やだなぁ(笑)。
峯村:次、飲むやつ変えたほうがいいのかな。
本多:いや、ぜんぜん。飲みたいの飲んでください。
野中:コーヒー酎は?
峯村:コーヒー酎を、水割りとかだっけ?
野中:ウーロン茶割りが一番おいしいかな。
本多:ええー・・・。
野中:俺は、ロックのほうがいいけど。あとのことを考えると、ウーロン茶割りがいいかな。
峯村:次、コーヒー酎にしてみようか。
本多:飲んでみたいです。強いお酒なんですか?
野中:けっこう飲み口は、ウーロン茶で割るとほんとにアイスコーヒーみたいになっちゃうから。
本多:グイグイ飲んでしまう。
野中:あと、コーヒー豆とアルコールでちょっと化学反応みたいなのがあって、ちょっと酔いやすくなるらしくて。おいしいんだけど。
峯村:そうかー。じゃあ、ロックのほうがいいの?
本多:いや、“コーヒー豆”と“お酒”が化学反応だから、“ウーロン茶”は別に・・・。
峯村:あ、そっかそっか。
本多:あ、でも“コーヒー豆”と“ウーロン茶”は、まだ聞いてないから分かんないですんで、もしかしたら・・・あるかも・・・。
峯村:・・・。
本多:うわ、怒られる。イラッとしてる。やばい(笑)。
峯村:(笑)。
本多:ときどき、恐ろしいほど冷たい目をするときありますよね。
峯村:ある、ある(笑)。自分でも思うもん。でもきっと素直なんだと思うの。
本多:ああー。
峯村:え、本ちゃんもそうだよー。でしょう? 本ちゃん、ほんとは心の冷た〜い人だよね?
本多:はい。なんか、平田敦子さんが京都に遊びに来てくれたとき、帰った後に「(本多君が)ほんとにつまらなそうな顔をしてた」っていうメールが来て。
峯村:つまんなかったの?
本多:ぜんぜん、そんなことはなかったんですけど。諏訪さんは酔っぱらってて、僕はそんなに面識がなかったから。
峯村:あ、そうかー。
本多:で、酒井は良い感じで。だから酒井は良い印象で、僕と諏訪さんは最悪っていう。・・・(平田さんに)よろしくお伝えください。
峯村:知らないよ!(笑)。
野中:「あの子はほんとは良いひとです」って(笑)?
峯村:ねえ? そんな、人を使って。
本多:「そういうとこあるけど、いい子よ」って言っておいてください(笑)。
峯村:私このあいだ長谷川(朝晴)くんに会って。こんど、一緒に舞台やるじゃない?
本多:はい。ナンシーって舞台でご一緒します。
峯村:「こんど本多くんと、やるよねぇ」って話してて、「どんな子?」って聞かれたから「すごく人あたりが良くて、かわいい感じで売ってるけど、心は悪いよ〜」って言っておいた。そしたら長谷川くんが「ああ、俺そういう人好きだー」って。
本多:ほんとですか。やめて下さいよー(笑)。でも、好きって言われたからいいか。
本多:でも最近すぐ言われます。「ほんとは腹黒いでしょ」って。肯定するようにはしてますけど、そんな腹黒くないと思うんですけど。でもみんな、基本、人間は腹黒いと思うんですよね。
峯村:だから、あれじゃない? ウリがさ、“シャイな、舌ったらずの、ちょっとまだかわいい感じです”だからさ(笑)。
本多:そのウリ、よくよく聞いたらちょっとヤバいですね(笑)。30歳でそれはちょっと、ヤバイです。ちょっと、方向変えよ。でも、舌ったらずって治らないじゃないですか? どうしたらいいですかね?
峯村:じゃあ「永六輔」みたいな感じでいけば、いいんじゃない?
本多:ええ! 永六輔さんって、舌ったらずですか? いやでも、無理でしょう。あの人、むちゃくちゃ頭いいじゃないですか。
峯村:本ちゃんだって頭いいでしょ?
本多:いやぁ、よくないですよ。
峯村:立命館でしょ?
本多:いやいや、エスカレーターですもん。どんどんアホになっていって。
峯村:立命館って、小学校からあるの?
本多:中学からあったんですよ。サッカーをやりたくて、でも地元の中学校にサッカー部がなくて、それで。あと、勉強が楽しかったんですよ、小学校6年生のとき。
峯村:へえー!!
本多:塾の先生がすごい、いい人で。その人が教えてくれた科目だけ、すごい好きになって。
峯村:すごいね、それは!
本多:今でも年賀状のやり取りしてます。
峯村:へえー! じゃあ。コーヒー酎のウーロン茶割りを下さい。
本多:あ、僕もお願いします。