[ヨーロッパスタジオ]>[本多、すべてのバーで]


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本多:どうもー。
辻村:どうもー。
本多:すいません今日は。よろしくお願いします。
辻村:いえいえー。こちらこそ。
本多:ちょっと、なんて呼んだらいいですか? いつもなんて呼んでいいか分かんなくて。「お兄さん」ていうのも、べつに僕のお兄ちゃんでもないですし。
辻村:そうですねぇ。お兄さんいますもんね、本多さん。
本多:いますしね(笑)。辻村さん、ていうのもなんか。
辻村:あだ名は……、普通ですけど「ゴウさん」とか「ゴウちゃん」て。後輩は、なんか「ゴウさん」って言うひとも。「タケさん」て言うひともいますけど。
本多:え、「タケフミさん」ですよね?
辻村:「タケフミ」です。
本多:じゃあ「タケフミさん」で? ……「ゴウさん」?
辻村:なんでもいいっす(笑)。お任せします。
本多:なんでもいいっすか(笑)。ちょっとじゃあ、何飲みましょう?
辻村:あっ僕もう決まってます。
本多:あっ決まってます? 何ですか?
辻村:「電気ブラン」を。……飲んだことないんすけど。
本多:むっちゃチャレンジャーじゃないすか(笑)。
辻村:はい(笑)。
本多:じゃ、僕も「電気ブラン」にします。(店員さんに向って)すいません。「電気ブラン」2つください。
店員:2つ。飲みかた、どうなさいますか?
辻村:えーっと……。けっこう(アルコール度数)キツいっすよね?
店員:まあ、度数的には30度くらいなんで……、まあウチで飲まれるかたで多いのは、ロックだったり、ソーダで割ったり。
辻村:じゃあ、僕ロックで。
本多:僕、ソーダ割りで。






辻村:(つきだしをつまみつつ)ウマいっすね、これね。
本多:これ。つきだしですかこれ。
辻村:給食っぽい。
本多:おいしい。……バーで、アルバイトしてたんですよね? それは京都時代ですか?
辻村:そうです。宇治……。
本多:宇治のバーで? じゃあ、バーの手ほどきを。その、バーテンやった、ってことですか?
辻村:いや、バーテンじゃないんすよ。厨房で。なるべく人との接触を避ける……。
本多:(笑)。そうなんですか。
辻村:なんですけど、たまに出なあかんときとかも。
本多:基本はじゃあ、ウラ。厨房。
辻村:はい。ゴハン作ってたんですけど。
本多:そのときは、バー全体を見わたせたりは、してるわけですよね?
辻村:見渡せるっていうのは?
本多:その、雰囲気?
辻村:ああ、見わたせます。
本多:どんなひとが多いんですか? お客さん。
辻村:お客さんねぇ。……同志社の学生。
本多:え(笑)、同志社の学生が多かったんですか?
辻村:あのホラ、田辺に(同志社のキャンパスが)あるから。わりと大久保近辺に下宿してることが多いみたいで。
本多:え、じゃあ集団で来る感じですか? 学生が。
辻村:そんなに、すごいいっぱいじゃないかも知れんけど、同志社の学生とか、あとまあ近所の若者とか。あと、自衛隊。自衛隊があるんすよ、ちかくに。
本多:あっそうなんですか。
辻村:自衛隊のひとと。あとは、あれですよ。ちょっとあぶれた……。
本多:アウトロー的なひとですか?
辻村:アウトローっていうか、まあ、寂しげな。ぜったい来る……。
本多:あ、常連さん?
辻村:そう、常連さんっていう。
本多:へぇー。その、そういうバーって、お客さんどうしって、しゃべったりするもんなんですか?
辻村:うん、なんかしゃべる。
本多:それはその、バーテンさんが間にたって、てこと?
辻村:うん。間にたてて。で、まあ仲良くなって、みんなでピクニックに行ったりとか。
本多:(笑)。そんな、昼間に会うんすか?
辻村:昼間とかも、あるみたいっすよ。バーベキューとかも、1回行きましたよ。常連さんと、店のスタッフと。




    (お酒がくる)

本多:じゃあじゃあ、ちょっと1杯目。乾杯を。
辻村:よろしくでーす。

    (乾杯する2人)

本多:今日はもうすでにねぇ、ビール1杯飲んでから、来てもらってるわけですけども。どうですか、電気ブランのほうは。
辻村:電気ブラン。ね。おいしいですけどね、甘いですね。
本多:甘いですね。……え、じゃあその「夜の人らと昼会う」っていうのはどういう。なんか、ヘンな感じじゃないっすか?
辻村:なんか、不思議な感じはするのは、する……ですね。でもそんなに違和感なく。
本多:それね、知らない人どうし……。僕も、ひとりでバーに行けるようになろうと思ってるんですけど。この企画を進めていくうちに、バーに慣れて。
辻村:行ったことないんですか?
本多:ひとりは、ないです。
辻村:居酒屋もないんですか?
本多:居酒屋もないですね。ファミレス系に、ひとりで行って「ごはんとビール」っていうのは、ありますけど。ラーメン屋とか。行きます? ひとりで飲みに。
辻村:ひとりで、行ってましたよ、去年とかよく。バーもたまに。吉祥寺にあって。
本多:それは、お知り合いの?
辻村:知り合いっていうか、なんか東京来てはじめて教えてもらったバーで。その、レコードがいっぱいある店で。
本多:おおー。
辻村:ギターもらったりとか。
本多:あ、そのバーの人に?
辻村:はい。




本多:ミュージシャンの人がよく行くんですか?
辻村:ミュージシャン多いみたいですよ。あと、サッカー好きと。
本多:え、サッカー好きとミュージシャンが多いんですか? 変わったとこですねぇー。サッカー好きでしたっけ?
辻村:サッカー、まあまあ好きっす。
本多:まじですか、ほんとですか? 今、てきとうに合わせたんじゃないですか(笑)。
辻村:(笑)。本多くんくらいは、好きじゃないですかね。
本多:じゃあ今度、またそこにも連れていってくださいよ。
辻村:ええ。普通に飲みに行きましょうよ。
本多:ひとりで飲みに行くっていうのは、毎日ですか?
辻村:いやいやいや、毎日とかじゃないですけど。
本多:どんなときに。
辻村:どんなとき……飲みたいとき。外で飲みたいな、みたいな。
本多:あ、そうそうそう。それってね、飲みたいときやったら家のなかでもいいじゃないですか? 「外で飲みたくなる」っていうのは……?
辻村:寂しいんじゃないですか(笑)?
本多:「寂しい」(笑)。なんか、ひとごとみたいに、言ってますけど。
辻村:それは、そうっすよ。
本多:じゃあやっぱ、飲んで、しゃべるために行く感じ。
辻村:そうですねぇ。ま、しゃべんなくても別にいいんすけども。あのー。「人がいるところで飲んでる」っていうだけでもまあ、楽しい。
本多:雰囲気。
辻村:雰囲気。楽しい。






本多:……あのね、はじめて僕らが出会わせてもらったのって、ショートショートムービーフェスティバルっていう、ヨーロッパ企画がやってる映画イベントの審査員を、キセルのお二人にやっていただいたじゃないですか?
辻村:はい。
本多:それから、なんですよね確か。で、それの前の日くらいに、その当時やってた『ムーミン』ていうお芝居を観にきてもらったんが、ほんっと、はじめてでしょう?
辻村:はいはい。
本多:それ、どんな印象やったんですか? 僕らの。
辻村:唐突っすね(笑)。
本多:唐突っすか(笑)。
辻村:印象っすか。ええー。その、劇の感想ってこと?
本多:あ、劇の感想で……って、そんな演劇を、それまで知り合いのとかは観られたりは、してたんですか?
辻村:いや、知り合いのとかは……。俺、でも演劇の「キャラメルボックス」とか「劇団☆新感線」とか、夜中にやってるのを高校のときよく見てて。で、大学行ってからなんか「遊眠社」好きな人がいて。
本多:あ、「夢の遊眠社」。
辻村:で、ビデオ借りたりして。すごいよく観てた。でも、生では観にいったこと、ほとんどなかったっす。
本多:「遊眠社」とはもう、ぜんぜん別っていうか。僕ら誰も、あんな動かないですし。別もんですもんね。もう。
辻村:いやでも、最初、『ムーミン』のときは……すごいなんか……「ヘンな劇やな」って、思ったんですけど。ずっと喋りやったじゃないですか。
本多:ああ、そうですねぇ。スジがあるわけじゃなくて。森で遊んでるっていう人らの。
辻村:ほんま、アレなんですけど、そんときすごい寝不足で。行ったときが。で、最後は起きてたんですけど、一瞬、ちょっとあの……。
本多:寝たんですか?
辻村:……(笑)。
本多:ちょっと、初耳なんですけど(笑)。何年越しに聞かされた感じですか、いま。
辻村:でも、あとでビデオ観て、なんかこう「気になる」みたいなんがあって。で、もう、毎回。
本多:観にきてもらってますよね。
辻村:いやあ、なんか面白いなと思って。その、毎回「みる楽しさ」があるっていうか。毎回、感じがちがうじゃないですか? けっこう、いろんなバリエーションもあるし。「今回は、わりとストーリー」とか。
本多:あー。はあはあ。
辻村:エンターテイメント的なときも、すごいあるし。すっごい実験的なときも、あるし。毎回、アルバムとかをいっぱい聴く、みたいな感じで。それを、あんなペースで観れんのがすごいなと思うんですけど。年に2回とか。
本多:年に2回アルバムを出すアーティストって、そんな……。
辻村:ない、です。
本多:やっぱ、アルバム作るときとかでもコンセプトって、その時々によって……。たとえば、僕らだったら「スジよりもその場のノリをみせよう」とか、そういうのってあったりするんですか?
辻村:ないです。あんま、ないです。自分はあんまり。ホンマはそういうの決めたいんですけど。いろいろ、あんまり、できひん感じとかも。今回はこんな感じでいこう、とか、毎回おんなじっちゃあ、おんなじことを、なんかずっとやってる気がする。




本多:僕ね、はじめてキセルのお二人のライブ観たのって、(京都大学の)吉田寮の食堂のライブなんですよ。
辻村:……。(電気ブランを飲みほす辻村さん)
本多:あ、もう1杯頼みますか? もっかい電気ブランですか?
辻村:あ、ハイ。
本多:じゃあ、僕も。(店員さんに向って)すいません、もう1杯づつ。
辻村:……こんな、真面目でいいんすよね?
本多:真面目、真面目な。どんどん真面目で。
辻村:ちょっと緊張する……。
本多:緊張します? むっちゃ、飲むペース早いっすよ(笑)。むっちゃ酒つよいですよね?
辻村:酒、わりと強いほうですけどね。でも、そんな。眠くなるんすよ、あんまり飲みすぎると。
本多:眠くなる? あ、僕もですよ。え、お酒はむかしから強いんですか? 
辻村:あ、そうですね、親がつよいんですよ。オカンが。
本多:へぇ、お母さん。遺伝? 遺伝なんすかね、これって。
辻村:遺伝、あるんじゃないですかね。
本多:僕、顔が真っ赤になるじゃないですか? 
辻村:はい。
本多:やっぱ親ふたりとも真っ赤になるんですよ。
辻村:あっ、そうですか。強いんですか? お父さん、お母さん。
本多:強くないですねぇ。兄弟も、強くないですねぇ。友晴さんて強いんですか?
辻村:友晴くんも強いですよ。
本多:へぇー。