本多:(3杯目到着、ひとくち飲んで)うわー、初めて飲んだ味や!
大橋:変わってるでしょ?
本多:変わってるー。あのさ、好きなミュージシャンとか、いるの?
大橋:出た!
本多:(笑)! 出るやろ、これは。
大橋:これなー。昔、レコード屋で働いてたことがあって・・・それ以来、「何でもよくなって」しまって。
本多:ええー!?
大橋:「これが好き」っていうのが・・・。いい意味でな。いい意味で「耳が広がった」というか。
本多:「音楽が好き」になった、みたいな?
大橋:そうそう。いいのか、悪いのか分からへんけど・・・。
本多:いいんちゃう、それって。
大橋:でも、あえて言うなら・・・なんだろう。ローリング・ストーンズかな。
本多:そうなんや!
大橋:うん。この前、ドキュメント映画を観て。最高やってさ。
本多:どういうとこが好きなん?
大橋:彼らは10代からやってて、今60代で。ずっと現役でいけてるっていうのが、やっぱ、かっこいいよね。人間的なかっこよさかな。
本多:あーでも、それはなんか分かるなぁ。「続けてる人」ってかっこよかったりするよねぇ。
本多:片山ブレイカーズの一番新しいアルバム『生まれてはみたものの』を、聴いたんですけど。
大橋:あ、そうなん!? 今日、聴いてもらおうと思って持ってきたんやけど。そっかー。ありがとうございます。
本多:いやいや。むっちゃかっこよかった。僕、そんな音楽知らんから分からんけど、前にライブ見たときより・・・なんていうの? 色気っていうの? 全体的にそんな感じが。
大橋:ちょっと「危険なロック」とかのニオイが出たかなぁ(笑)。
本多:うんうん。だから「バンドの名前がピッタリやなぁ」と思って。ほんま、エラそうなこと言って申し訳ないんやけど。
大橋:いやいやいや。
本多:なんか、幅広いよね。音楽が。
大橋:そう、うちのバンドってメンバーが5人おるんやけど、それぞれ聴いてる音楽がバラバラやねん。ボーカルの片山くんは、ブルースだったりフォークだったりが好きで。
本多:あー。片山さんは見た目とかも土着的というか、京都っぽいイメージが・・・。
大橋:なんか、昔のアイドルみたいな。
本多:いやいや、それは言ってないけど(笑)!
大橋:でも、彼京都じゃないんやけど。
本多:兵庫県なんよね? 他の人も、京都じゃないの?
大橋:他は、ギターが2人いるんやけど、京都と兵庫。で、ドラムは京都。
本多:ギターの人って、立命の人よね? 先輩よね?
大橋:1個上の。知ってるんや?
本多:見たことあるなーと思って。スキー部の人とか? あ、違うか。
大橋:何かと「スキー部」が引きあいに出されるんやけど(笑)。
本多:(笑)!! なんでやろ。
本多:その、いろんな音楽を聴いてて集まったっていうメンバーやから・・・だから、いいのかな。分からんけど、「奥深い」というか、なんか。聴けば聴くほど「いいなぁ」と思って。
大橋:あ、ほんまに? スルメっぽい?
本多:そう、スルメっぽい(笑)。
大橋:でもやっぱ、みんなそういう音楽の指向性があるから、1曲が出来上がるまでの時間は、すごいかかる。みんな、ある程度主張したがる人間が集まってるから。
本多:吐夢くんも、「ここは」っていうところは、妥協とかしない?
大橋:ううーん。僕が妥協することによって、曲として1歩前進するんだったら、そこは妥協しないと・・・前に進まへんから。
本多:ああー。それは全体で見たら妥協じゃないもんね? へえー・・・曲作ってるところとか、見てみたい。
大橋:いや、ちょっとピリピリしてるから、見ないほうがいいと思うよ(笑)。
本多:まあ、ピリピリするくらいのほうがよかったりするやん?
大橋:そうやねぇ。劇団とかも、あるんちゃうん? 稽古のときとか。
本多:僕らはそこまで、ピリピリならへんのやけど。なんか基本「ゆるい人ら」が集まってるから。
大橋:そのへんが「京都的」っていうのかな。僕らも、言うても、やっぱ「ゆるい」よ。
本多:吐夢くんたちは、ずっと京都でやっていくん?
大橋:そのつもりやねー。
本多:でも、バンドとかやったら、東京行ったほうがよかったりしないの?
大橋:もちろん、そうなんやけど。でも曲を作るうえで、「京都にいる」ということが「僕らの色」を出してるんかもしれんな、って。もし僕らが東京に住んで、新しいアルバムとか出したら、また違う「片山ブレイカーズ」が出来るかもわからんけど、今は京都でやってる「片山ブレイカーズ」をやりたい。まあ、京都が好きなだけなんかもね。ヨーロッパ企画も、京都?
本多:うん。僕らも京都でやっていこうと思ってて。やっぱ京都ではスピードも速くないし、住みやすいし、どこへでも自転車で全部行けるし(笑)、すごいよくて。それで、京都で作ったものを、持って行けばいいわけやん? 京都って、面白いやんね?
大橋:面白い人、いっぱいおるやろ?
本多:いるよねー! 左京区とか、むっちゃいる。
大橋:なぁ。魑魅魍魎が集まってるから。
本多:(笑)!
本多:仲いいミュージシャンとかって、いるの?
大橋:京都で?
本多:いや、関西でも、東京でもいい。
大橋:とりあえず京都で仲いいのは「騒音寺」っていうバンド。
本多:へー。北大路で昔コーヒー屋さんやってた?
大橋:そうそう。けっこう、騒音寺に憧れるとこもあって。
本多:ぶっちゃけ・・・なんか、怖そうな人のイメージがあるんやけど・・・。
大橋:ぜんっぜん。みんな、めっちゃイイ人。
本多:へえー! なんか、音楽やってて、出会いたかった人に出会えたとか、ある?
大橋:めっちゃ、ある。
本多:そういうとき、嬉しいよね!
大橋:音楽やってて、よかったー! って思う。
本多:え、誰に会ったん?
大橋:「The ピーズ 」の、ベースボーカルの、はるさん。
本多:えー。 TOMOVSKYさんの兄弟の人やんな? え、それは一緒にやったん?
大橋:そうそう! お兄ちゃんのほうね。一緒にやってん。
本多:ええー! いいなぁ。
本多:そのあとは、喋ったん?
大橋:いやもう、はるさんがベロベロで喋れへんかった。でも、僕にとってはホンマ嬉しかって。大学出て、モラトリアムな頃にピーズの音楽をずっと聴いてて、すごい助けられたことがあったから。ほんまに憧れてたから、その人と一緒のステージに立てるっていうのは、やっぱ、嬉しい。こういうことがあるあから、やめれへんなー、と。
本多:ああー。分かるわー。なんか、ミーハーな話やけど、「銀杏BOYZ」の峯田さんが、舞台を見に来てくれたんよ。そのときに「演劇やってて、よかったー!」って思った(笑)。「会えへん人と、会える」っていうは、嬉しいよね。
大橋:なんか、いずれ自分もそういう風に思われるように、なってたらええなって思うな。「ヨーロッパ企画の本多さんが、いるじゃないか!」みたいな(笑)。
本多:「片山ブレイカーズの大橋さんが、いるじゃないか!」みたいな(笑)。「あの2人が、同級生!?」みたいななったら、いいよなぁ。
本多:でも、小学校の同級生が22人やで。そのうち吐夢くんでしょ? 僕でしょ? コウシロウくんでしょ? あと誰やっけ。あ、トモヤも・・・もう、よく分からんけど、22人中、3〜4人いるっていうのが。
大橋:「こういう世界で頑張ってる」っていうのがねぇ。
本多:でも、立命で言ったら、「くるり」の人たちと、サバンナの高橋さんが、同じ学年なんよね? それも、すごいよね。
大橋:すごいよなー。
本多:僕、大学のとき1回同じテスト受けたことがあるんよ。僕が1回生のときに、たぶん岸田さんと高橋さんが5回生の前期やって。僕がテスト終わって、先に出ようとして教室歩いてたら、2人を見つけてん。「うわー、このテストすごいなあ!」って思った。
大橋:へえー!
本多:でも、吐夢くんがバンドやってるって知ってさ、ライブも見てさ、三条商店街ですれ違ったりとかもしたやん?
大橋:え! いつ?
本多:覚えてない!? お互い「ああー!」って言ってすれ違ったんやけど・・・。おととしの、夏。
大橋:ああ、ほんとー。僕、あのへん住んでるから。
本多:僕も、ヨーロッパの事務所があのへんなんよ。
大橋:あー、そっかそっか。
本多:でも、こうやってしゃべんのが初めてやからさ。すごい、面白いわ。楽しいわ。
大橋:楽しいねー。
本多:っていうか僕、酔っぱらってるんよ(笑)。
大橋:酔っぱらってきた(笑)?
本多:吐夢くんは、ぜんぜん酔わへんのやな。
大橋:顔には、出ぇへん。
本多:酔っぱらってるの?
大橋:まあ、そこそこ。
本多:あんま、酔っぱらってへんやろ?
大橋:うん。あんまり。
本多:いいなー。そんな強くなりたいなー。
本多:(片山ブレイカーズのアルバムに)推薦文書いてた「50回転ズ」の方が、「ゲゲゲの鬼太郎」のCDを出さはったときに、ラジオで・・・僕、KBS京都でラジオやってるんよ。
大橋:あ、そうなん!?
本多:うん。で、そのときにゲストで出てくれはって。
大橋:そうなんや。KBSでやってるんや。
本多:片山ブレイカーズもアルファステーションでやってるよね?
大橋:うん、やってる。
本多:僕、おととい聴いたんやけど、吐夢くん出てへんかったんよ。
大橋:そうやねん。メンバー5人おるから、入れかわりで。5人一緒に出たら、なんや、わやくちゃやん?
本多:わやくちゃ(笑)。
大橋:僕ら、素人やしさ、ラジオは(笑)。
本多:でもなんか、落語家の人がゲストで出てはった。
大橋:そうそう! その前は越前屋俵太さんが来てくれて。
本多:えええー! そうなん!? なんで?
大橋:なんか、年明けくらいに越前屋俵太さんも出る「京都新春ロック」っていうイベントがあって、その関係で、出てくれはって。今は「俵越山」っていう名前で書道家になってはって・・・。「越山先生」っていう。
本多:ああー(笑)!!
大橋:もうね、すんごいパワフルな「おっさん」やった。
本多:面白そう!
本多:でもそうやって、1つのイベントのつながりが、次に残ってるっていうのが、いいなぁ。
大橋:そうやねぇ、嬉しい。あ、ぜひ僕らのラジオ出てくださいよー。
本多:いや、僕らのにも出てくださいよー。僕ら今、金曜日の夜10時から12時までやってるんよ。2時間になって。でもそれもナイターが始まるまでやから、3月くらいまでやけど。
大橋:僕らは、金曜の深夜1時から2時やから、ちょうどやな。帯番組、みたいな。
本多:ほんまや! むっちゃいいやん! 吐夢くんが出てるときも、あるんやんな?
大橋:あるある。でも基本、ボーカルの片山くんがホストDJっていう感じで、あとは他のメンバーが1人か2人入って、あとはゲストを呼んだり、みたいな。
本多:ミュージシャンの人がそうやって「ラジオのDJをしてて、好きな曲をる」のって、かっこいいよなぁ。
大橋:俺、あの番組で「絶対ラジオでかからんやろなっていう曲をかける気持ちよさ」っていうのを味わってしまって。
本多:ああぁ〜。
大橋:「こんなん絶対、FMでかからんわ」っていうのを。
本多:へえー。僕は洋楽とかあんまり聴かへんのやけど、一緒にラジオをやってる、劇団のメンバーの永野さんは「フィッシュ」とか、インストの曲とかそういうのが好きな人で。僕は、邦楽ばっかりなんやけど。なんかそういうのが面白いなって。
大橋:うん。なんか、おもろいやんな。僕がよくかけるのは、浅川マキさんとかかけるんやけど。FMラジオ聴いてて、いきなり浅川マキがかかったら・・・びっくりするやん? それでさらに、メンバーのみんなも好きなものを各々かけるから、番組の1時間は混沌とした・・・(笑)。でも、音楽が好きな人やったら、それはちょっと聴いてて面白いやろなぁ、って。
本多:面白いなぁ。
大橋:そのお互いのラジオに行くのは、絶対実現しましょう。
本多:ぜひ、ほんとに。
(そこへ、大橋さん顔見知りの男性客が、近づいてくる)
男性客:ちょっとー。
大橋:なんやー(笑)。
男性客:えらい、かっこええお友達連れて(笑)。えーなー、俺、友達いいひんからさー。かわいがったってなー。
本多:ああー、はい(笑)。幼稚園からの付き合いなんですよ、吐夢くんとは。
大橋:いま、演劇やってはって。
男性客:そうですかー。幼稚園から。・・・それはそれで、気持ちわるいもんがあるなぁ。
本多:(笑)!!
大橋:じゃあ、また後でねー。
(去っていく、男性客)
本多:むっちゃ、面白いなー。じゃあ、4杯目、飲みますか。
大橋:じゃあ、変えていきましょか。
本多:変える。僕、今のこのお酒も、飲んだことなかったやつですもん。アブサンソーダ。
大橋:けっこう、くるでしょ? これ。
本多:いやぁ! きてますねぇ! あとこの、お店にかかってる軽快な音楽で。これ、なんていう曲?
大橋:これは「渋さ知らズ」やねぇ。渋さ知らズのメンバーも、ここに来るよ。
本多:へえー!
大橋:でも、いちおうこのお酒は、僕のなかでは「芋(焼酎)から、くちなおし」みたいな。
本多:え!! これ、「くちなおし」!?
大橋:口が芋くさいのを、ハーブの香りで・・・。
本多:いやいや! このお酒のほうがクセあるやん! じゃあ、ビールで、芋で、芋くささ口なおして・・・次は最高のことでしょ? 寿司食べてて、ガリ食べて、口なおしして、「次何いくか」ってことでしょ?
大橋:うん。で、最後はウーロンハイ。
本多:うわー! ウーロンハイ!
大橋:ウーロンハイが、一番よく飲む。これ以降はもう、ずっとウーロンハイ。
本多:なんでウーロンハイなん?
大橋:なんか、飲みやすい(笑)。あ、よこちゃーん。ウーロンハイを2つください。