本多:2杯目、店を移動してカシスソーダを2人とも頼みました。
山本:はい。
本多:じゃあちょっとじっくり話していいですか?
山本:じっくりどうぞ。
本多:最近楽しくなったっていうのは、演技をするのが楽しくなったっていうことですか? 役者っていう仕事が楽しくなってきたってことですか?
山本:役者っていう仕事が。
本多:演技自体は昔から楽しかったんですか?
山本:いや、結構、難しいって思って、結構、いろいろ悩んでたけど。
本多:悩んでた?
山本:どうやれば上手くできるのか? みたいな。
本多:はー。それって今も変わらずですか?
山本:今は、上手くやろうっていうよりも、楽しもうっていう、
本多:はー。
山本:考え方でやらせていただいてます。
本多:(笑)「やらせていただいてます」。
山本:(笑)。
本多:演技っていうのは独学ですか? 僕とかね、はじめたのが演劇サークルとかやから、先輩に教えられつつみたいな感じやったんですけど、そういうのって?
山本:いや、もう独学っていうか。
本多:うん。
山本:観てきた映画。
本多:はい。
山本:観てきたテレビ番組。
本多:うん。
山本:・・・そういうものが全て先生でしたね。
本多:(笑)カッコいいじゃないですか。
山本:あと出会った人々を見ることによってやっぱり芝居っていうのは・・・。
本多:(笑)ちょっと笑ってるじゃないですか、言いながら。
山本:(笑)
本多:本気のやつですか? 今のは
山本:本気のやつ。
本多:ニヤケのやつじゃなくて?
山本:本気のやつです。
(1軒目で話題にも出ていた、山下敦弘監督も合流)
本多:自分の出た作品って観るんですか?
山本:うん。観るよ。
本多:観て反省とか?
山本:反省もあるし、「おや、ここやったな俺」っていう。
本多:あー。「ここやったな俺」!!
山本:「あー、これちょっと頑張ったな」っていう。
本多:そのとき(撮影時)の思い出もフラッシュバックしつつ?
山本:なんとなく。「これはセーフだ」とか。
本多:あー。自分の演技は、好きですか?
山本:自分で観て面白いなって思えたら、好き。
本多:そうじゃないのもあるんですか?
山本:うん。「ひどい!!」っていうのもある。
山下:『ばかのハコ船』は?
山本:『ばかのハコ船』は分かんない(笑)。
山下:(笑)。
本多:(笑)分かんない?
山下:(笑)記憶にない感じ?
山本:あれはよくないよ。もう二度と出来ないけど。
本多:あのときだから出来た。
山本:この前自分が出てたの観て、
本多:はい。
山本:まあひどかった。ひどすぎて爆笑しちゃった。
山下:でもいいじゃないですか、落ち込まない分だけ(笑)。
山本:(笑)落ち込むとかいう問題じゃない。
山下:(笑)。
山本:ひどい。ちょっとあんなんじゃやっていけないよ。
本多:それはやってるときからそんな気持あったんですか?
山本:いや、なんかねえ、納得しきれてないままやってたんですよ。
本多:ほー。
山本:演出家の人に言われるがまま、言われたとおりにやろうとしてたんだけど、なんか、気持ちよく納得出来ないままやって、観たらもう・・・フフ。
本多:(笑)。
山本:ひどかった。
本多:あー。
山本:ひどい!あれは。
本多:演技をやってて楽しいときって、どういう時なんですか?
山本:一緒に共演してる役者さんたちと、なんかこう、リハーサルを重ねていくうちに、こう、なんか実際ことばで話し合わないまでも、なんか、やってる間に段々こうかたまっていく・・・やりとりが。
本多:やりとりの上でなんか出来上がっていく感じが・・・。
山本:そう、やりとりの中でなんかこう、そのシーンの雰囲気がかたまっていく感じがすごい、おもしろい。
山下:それって舞台っぽいなって思って。そういうのが気持良いっていいのは。
本多:そうですねよ。舞台って1ヵ月とか練習するから、正にそれをやっていく感じ。
山本:1ヵ月は長い!!
本多:(笑)長い。
山本:(笑)。
山下:(笑)長いのはダメなんだ?
山本:飽きっぽい。
本多:飽きっぽいんだ。昔っから飽きっぽい?
山本:昔っから飽きっぽい。
本多:何に対しても?
山本:何に対しても。映画に関して位じゃないかな、ずっと興味持ってるの。
本多:へー。
山本:映画と。
本多:うん。
山本:女の子と。
本多:うん(笑)。
山本:テレビゲーム。この3つ(笑)。
本多:(笑)。思春期と変わってないですね。
山本:映画、エロ、ゲーム。
本多:映画、エロ、ゲーム。
山本:が、興味が尽きない。
本多:え、ゲームするんですか?
山本:ゲーム大好き。
本多:え、どんなんやるんですか? 僕あんま、山本さんとゲームがつながらない。イメージが。
山本:今、「立体ピクロス」。
本多:「立体ピクロス」?
山本:今日ね、古いDSライト売って、新しいDSアイを買った。
本多:(笑)自慢されても。
山本:DSライトが意外と、9800円という高値で売れて。
本多:へー。
山本:これだったら・・・。
本多:新しいの買えるわと?
山本:うん。新しいの買った。カメラ付きのDS。
本多:へー。じゃあもうカメラ機能使ってるんですか?
山本:けど、セットアップしてる途中で、この対談に来たからちょっと。
本多:イライラしてたのそのせいですか(笑)?
山本:(笑)全然イライラしてないよ。
本多:してないですか?
山本:うん。早く帰って・・・。
本多:早く帰りたのは、帰りたいんや(笑)!
山本:(笑)立体ピクロスを。
本多:対戦ゲームはあんまりしない?
山本:いや、プレステ3のストリートファイターWをオンラインでやって、ボロ負け中だよ。
本多:(笑)。
山本:ボロ負け中。全然勝てないの。
本多:でも勝てないときの方が、楽しいんじゃないですか?
山本:いやいやいやいや。
本多:勝ちたい?
山本:まあ確かにね。ダルシム使いで。
本多:え、ダルシム使うんですか(笑)?
山本:うん(笑)。
本多:(笑)うわあ変わってますね!?
山本:ダルシム、ほんと弱い。
本多:ダルシムに愛着があるんですか?
山本:うん、昔、ガリガリだったからちょっと親近感がある。インドにも、行きたくはないけど興味はあって。
本多:(笑)なんすかその「ちょっと興味ある」みたいなん。
山本:インドの文化とか、音楽とかには興味がある。
本多:行く程ではないんですか?
山本:行きたくはないね。
本多:文化に交じりさえすれば?
山本:潔癖症なのよね。
本多:あー。
山本:あと、和食と、ホットドッグとかのアメリカのファーストフード以外はあんまりねえ。タイの本格インドカレーとか。・・・(笑)タイの本格インドカレーって。
本多:(笑)なんすかそれ。
山本:タイカレーとか本格インドカレーとか。
本多:一緒にしちゃったんですね。
山本:パクチーとか。ああいう料理があんまり好きじゃなくって。結構偏食なの。
本多:え、でもそんなんね、いろんな撮影現場行ったら、いろんな食事が出るわけじゃないですか?
山本:うん。
本多:そういうのやっぱ大変なんじゃないです?
山本:日本にいるぶんには全然大丈夫。
本多:タイカレーとか出てきたりしないんですか?
山本:しない。ああでもたまにあるねえ。でもそういうときは結構美味しかったりする。
一同:(笑)。
山下:(笑)なんなんすか!!
本多:(笑)なんなんすか!!
山本:日本で作ってるから。
本多:あー。
山本:日本人に合わした味になってる。
本多:あー日本人が作ってますもんね。
山下:多分、イメージだと、昔よりもだいぶ色んなものが大丈夫になった人だと思う。
本多:はあ。
山下:昔はもっとダメなものがいっぱいあたんですけど。
山本:いっぱいあった。
山下:最近は酒も飲むし、結構いろんなものが。
山本:うん。近所にものすごい美味しい本格インドカレー屋さんがあって・・・。
山下:(笑)。
本多:(笑)本格インドカレー、ダメって言ってたじゃないですか!!
山本:本格インドカレー、ぜったい俺ダメなんだけど、そこはメチャクチャ美味しい。
山下:大丈夫だったんだ。
山本:(笑)。
山下:大丈夫な身体になっちゃったんだ。
山本:ほんと俺大好き。
本多:へー。
山下:班長さんはあれですか? 去年のSSMFのときに、ヨーロッパ企画とはじめて知り合ったんですか? それとも前から?
本多:前ですね。
山本:うん。
本多:「インテリジェンス」って、「劇団演技者。」っていうドラマでうちのメンバーが共演させてもらって、それからですねえ。芝居観に来てくれたりして。あれはどうだったんですか? うちの土佐さんと共演されて? 土佐さん相当テンパってましたけど。撮影中に電話かかってきて「みんな凄い。馴染めへん」って半泣きの声で。
山本:(笑)そうだったんだ。
本多:でもむっちゃ仲良くなってましたよねえ?
山本:うん。
本多:波長が合うんですかね?
山本:楽しかった。「インテリジェンス」すごい楽しかった。
本多:何がそんなに楽しかったんですか?
山本:自分がやった役柄が結構はっちゃける役柄だったから。
本多:はっちゃけてましたね。
山本:最初から思い切ってはっちゃけられたから楽しかったんじゃないかな。
本多:最初からはっちゃけられたっていうのは、もうそういう役・・・。
山本:もうドカーンといくしかないっていう。最初にそう思ったから楽しめたんじゃないかな。
本多:バーってそういう、何ていうんですか、発散するような役はあんまりそれまでって?
山本:いや、ないない。
本多:そうですよね? イメージと違いましたもんやっぱ。踊ったりしてたし。
山本:ほんとに、自主映画でやってきたようなことをやれたから。
本多:あー。雰囲気とかも、そういう雰囲気やったんすかね。小劇場の人多かったですよね?
山本:多かった。毛皮族の江本さんとか。猫のホテルの菅原さんとか。
本多:あー。
山本:でもそんなに詳しくないから。
本多:あ、小劇場界に?
山本:うん。だから良かっただと思う。良かったなと思う(笑)。
本多:「良かっただ」(笑)、方言?
山本:この人はすごいんだと思ってたらちょっと萎縮してたかも知れない。
本多:映画によく出てるじゃないですか? テレビはね、まあそんなに、そんなに出てないじゃないですか?
山本:出てない。
本多:まあ出てはりますけど、それはやっぱ、映画の方がやりたいとかそういうのあるんですか?
山本:もちろん映画中心だけど、テレビドラマとかすごい出たい。
本多:出たい?
山本:出たい。でもそれで、なんかおもしろそうな映画に出れないんだったら、勿体ないなあ、本末転倒だなとは思うけど。
本多:あー。
山下:班長さんって、究極、「現場はすごい楽しかったけど、出来た作品がすごいつまんない」っていうのと「現場はすごく辛かったけど、出来た作品はすごい」っていう作品、どっちに出たいですか?
山本:「作品が良かった」ていう方じゃないやっぱ。
山下:ああ。
本多:ふーん。
山本:いや、そりゃそうでしょ。
本多:やっぱでも、現場の楽しさと作品の出来は、別に比例するわけじゃない?
山本:じゃない。
山下:っていうのを僕は山本さんから教えられたっていう(笑)。
本多:はあ。
山下:っていうか、自分では手ごたえあるって思ってたんだけど、現場的には辛かったってことがあった。
本多:僕、辛い方が多いんですけど、楽しいときがほとんどないんですよね。どうやったら楽しめるんですかね?
山本:それをね、ずうっとね、ずうっと悩んでたね。悩んでるね。
本多:今も? 楽しもうとしないとダメなんですかねやっぱ?
山本:いやあ、楽しもうとしようがしまいがやっぱ、関係ない、まわりとの相性でしかないと思うんだけどね。どんなに自分が楽しもうと思ってワーッてやっても、まわりとの相性が悪かったら、ただの空回りでどんどんしんどくなっていくだけだし。
本多:うーん。
山本:やっと楽しめるようになってきたって思っても、なんか、ちょっとなんか馴染めないなっていう現場もあるかもね。やっぱ相性だよね。
本多:相性か。
本多:撮影のとき以外の待ち時間とかのコミュニケーションってやっぱ大事なんですよねあれって? 空き時間の。でも気遣って「今喋りかけたら、集中したはったら悪いしなあ」とか思うけど。
山本:気遣うよね。
本多:うん。喋りかけるほうですか?
山本:いやあ、最近喋りかけるようにはなったけど、本当にそういうので気疲れして、肝心の仕事に支障が出たときがあるから、なるべく無理はしないようにしてるけどね。
本多:はあ。
山本:なるべくDSをやるようにしてる(笑)。
本多:(笑)そこ!? そこですか? 必須アイテムですね、じゃあ(笑)。
山本:(笑)。まあ、相性・・・っていうか、きっかけ次第かもしれんな、相性が良い悪い分かるのもなんか。「気が楽になるきっかけ」が掴めるか、掴めないかかな、やっぱ。
本多:その現場現場で?
山本:そうそう。楽になるきっかけみたいな。なんか打ち解ける瞬間みたいな。
本多:ありますあります。毎回やっぱ、それの繰り返しなんですかね?
山本:繰り返しじゃない?
本多:そっか。
山本:だからもう、もう楽になったから大丈夫っていうわけには、いかないんじゃない(笑)?
本多:そうですよね(笑)? もう楽になったって言って、でも次の現場行ったら1からですもんね。
山本:個人的な体調もあるし。
本多:ああ。いろんな要素が。
山本:今日もうほんと人と喋りたくないなとか。ちょっともう「みんな飲むに行こうぜ!」「飲みにいこうぜ!」(笑)とか。ハハハ。
本多:なんなんすか! さっきから(笑)!!
山下:(笑)噛みすぎ!!
山本:そんなもん、本多君の原稿ひとつ次第でいくらでも直るでしょ!!
本多:直りますけど。
山下:(笑)ひとつ次第。
本多:(笑)また噛みましたよね?
山下:(笑)全部噛んでた。
山本:さじ加減(笑)
本多:(笑)ずっとあま噛みっていう。
山本:(笑)本多君のさじ加減って言いたかったの。