[ヨーロッパスタジオ]>[本多、すべてのバーで]


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(山下監督以外にも山本さんのお友達が来られたのでテーブルを移動して2人に)

本多:じゃあ、3杯目はコーラで。ソフトドリンクを間に入れてね。
山本:あんま、お酒強くないんでね。
本多:それで、何だったっけ? 芝居の話。現場を楽しむとか、現場が楽しいとかいう話。現場にはまず、台本読んで、まあセリフは覚えていくじゃないですか。それ以外に「準備」というか・・・演技プラン的なものって、持って行くんですか?
山本:いや、セリフを覚えつつ「こういう感じでやったら面白いかな」っていうのは考えるけど・・・ねぇ。実際はひとりでやるわけじゃないから、まわりの共演者のひとがやる感じとか見て、それを大事にしようとは、思ってる。いちおう、なんとなくは考えていくけど。あんまりそういうのは、「とっかかりとして」というだけであって。
本多:じゃあ、用意したものがうまいことできなくて「ああー」っていうのは、なく?
山本:「口が回まわらないな」っていうのは、あるけど。滑舌がね(笑)、ダメだなーっていうのはあるけど。基本的に監督の意向だったり、そういうのを大事にしたいと思うから、決めていく行くことは決めていくけど、あんまりそういうのは、重要視はしてない。
本多:監督とは、けっこう話し合うタイプですか?
山本:ぜんぜん。
本多:えっ、ぜんっぜん話さないんですか?
山本:分からないところがあったら質問はするけど。
本多:「分からない」は、「意味が」ってこと?
山本:うん。セリフを「こういう意図でしゃべるんですかね?」みたいなことは聞くけど。ギリギリまで、あんまり聞かない。
本多:他の、しょうもない世間話とかもせずに?
山本:するときもあるけど、あんまり・・・おとなしくしてる時が多い。監督っていうよりも、共演の役者さんとかと喋るほうが多いかな。でも、喋ることもそんなに多くはないと思うけど。基本的におとなしくは、してるけど。
本多:DSをしたりして(笑)。
本多:山本さんって学生時代、山下さんとかと一緒にやられてて。で、そのまま一緒に他の作品もいろいろ出られてて。まず、その山下さんの作品で仲間が、メジャーって言うんですか? その言葉が正しいかどうかは分かんないですけど・・・。
山本:「仕事として」っていうこと?
本多:そうそうそう! プロとしてやられるようになって。そこで、「みんなでそういうふうになった」ということで、集団として他者と交わっていくじゃないですか? そういうとき・・・ギャップというか、いままで自分たちで、自主制作でやってきたのと、そういう(プロとしてやる)のって、同じメンバーでもまたちょっと違ったりするんですか? 
山本:ああー。・・・やっぱ、違うよ。なんか・・・「ちゃんとしよう」と。自主映画のときは、どれだけ悪ふざけで、面白いことできるかっていう。
本多:「面白い」って、べつに「笑い」ということだけじゃなくて?
山本:そうそう。
本多:それが「ちゃんとしよう」に?
山本:そう。まわりの目も気にしながら(笑)。
本多:そっか。外に向いたってことですよね?
山本:やっぱ、お金をもらう以上は、ね。「この自主映画上がりが!」みたいな、「遊びじゃねぇからな、プロは!」っていう目をすごく気にするんで(笑)。
本多:実際、そう言われたわけでもないのに(笑)。
山本:そう、言われたわけじゃないけど。まあ、「プロとして、やっていくんで! がんばりますよ!」という心意気で。
本多:山本さんも「芸大のみんな」っていうイメージがあるんですけど、僕もふだんは劇団で、グループみんなでやってるじゃないですか。そこからひとりで他の現場とか行くと、むっちゃ心細いんですよ。
山本:・・・むっちゃ心細いけど、『リアリズムの宿』くらいから、「こんな仲間内だけで、やってたらナメられる」「もっとぜんぜん、違うところでどんどんやっていくべきだ」と思って、芸大とかじゃない、映画祭とかで知り合った監督さんの作品にいっぱい出さしてもらったり、もう積極的にやってたから。
本多:すごい。そういうときって「出さしてください!」って言うんですか?
山本:ううん、言わない(笑)。言ったことない。
本多:あ、言ったことないの!? でも、むっちゃいっぱい映画出てるじゃないですか。
山本:自分でも撮ってたから、それは自分で出てるから。そのときに映画祭とか、自主映画の上映イベントとかで知り合った監督さんに・・・。
本多:仲良くなって、声かけてくれる、みたいな?
山本:そう。
本多:山本さん、2007年は11本映画出ててね、(その本数が)邦画で2位とか3位とかやったんでしょ? 同立2位とか。すごいっすね。僕、むっちゃ映画出たいんですけど、どうやったら出れるんですかね?
山本:それは、もう、ほんとに事務所のおかげ(笑)。自分ひとりでは、ぜんぜん無理だもん。
本多:でも、やっぱり山本さんって言ったらもう「個性派俳優」でしょ?
山本:個性派・・・いや、実力派俳優(笑)。
本多:いや、そりゃ実力はあると思いますけど(笑)。
本多:何なんですかね? だって「金八先生」に、あの国民的ドラマに出てたわけじゃないですか。ああいうの、めっちゃ緊張します? 見て育ったドラマに出て。しかも、変質者の役で。
山本:金八先生のときは緊張もしたけど、それよりも・・・「やっと、金八先生に出れるんだ俺」っていう嬉しさのほうが勝ってて(笑)。
本多:嬉しさ(笑)。
山本:リハーサルとかも、すごい楽しかった。撮影の1日前に、貸スタジオで本読みと立ち稽古みたいなことをするんだけど、武田鉄矢さんと本読みやったときに・・・「本物だー!」って思った。
本多:(笑)!
山本:あと、「大森巡査」も。
本多:ああ、大森巡査! ああ!
山本:それがもう、楽しくて。
本多:楽しそうー。僕、松方弘樹さんの「遠山の金さん」見て育ったんで、そこに下手人とかで行ったら「うわー!」ってなる、そういう感覚ですよね? 
山本:そうそう。
本多:いいですね、そうやって自分の見てた作品に出れるっていうのは。
山本:大森巡査に、逮捕されるんだからな。最高でしょ?
本多:最高ですよねぇ。大森巡査に、逮捕される人生と、されない人生はもう。
山本:なかなか、大森巡査自体が、逮捕してない人だから(笑)。
本多:そっか、そうですよね(笑)。
山本:町なかで、自転車で転んだりとかするくらいの。なかなか犯人を捕まえない人だから。貴重だよ。
本多:金八先生の歴史でも、かなり貴重な。
山本:ずっと、パトロールしてるくらいだから。
本多:敬礼してるくらいですもんね(笑)。
本多:あと僕が、先輩の山本さんに聞きたいのが「共演者のかたに、連絡先を聞くタイミング」。
山本:(笑)。俺もね、聞けない感じが多いんだけど、去年はけっこう聞いたよ。いっぱい聞いた。
本多:それは、自分から? まわりに聞きまくる人がいて、それに便乗とかじゃなくて?
山本:いや、自分から聞いたよ。
本多:山本さん発信で。まじっすか。すごいっすね。
山本:なんかこう、「撮影後に、みんなで飲みに行きましょうよ」みたいな話になって、仕事終わりがバラバラだったから「じゃあ、いついつ連絡します。連絡先教えてください」みたいな。
本多:ああー。・・・あれ? 「自分から聞きまくった」って言ってましたけど。
山本:だから、「飲みましょう」っていうのが。
本多:それが、山本さん発信やったんですか。すごいじゃないですか。
山本:あ、ウソ(笑)。そのとき(誘った発信者は)堀部圭亮さん。
本多:(笑)!
山本:それで、「あっ、じゃあ僕連絡します」って言ってみんなに聞いたの。
本多:あー。僕、川村ゆきえさんと半月くらい一緒に仕事してたんですけど、ぜんぜん連絡先知らなくて。でも、そのあと山本さんと共演されたときに、山本さんと一緒の写メールを送ってきてくれて。「山本さん様々」で、そうやって共演者の連絡先を知ったわけですよ。
山本:でも、そのあと連絡とった?
本多:たま〜に。でもむずいっすよね。
山本:でも、こういう飲み会してるときとか、酔っ払った勢いで誘ったりする。
本多:酔っ払った勢いで(笑)! それは・・・。そっか、だから飲み会みたいな、そういうのがあれば。ね。やらしくないですもんね。
山本:あとなんか、相手が携帯で写真撮ったときとかに「その写真ちょうだいよ」って言って、「じゃあメールで送って」で、メールアドレスを聞くとか。
本多:頭いいじゃないですか。
山本:でも「赤外線で写真送れるんですよ」ってなったら・・・赤外線だと連絡先は交換できないから。
本多:写真だけが来るパターン。
山本:「いや、メールで送って」って。
本多:やばいっすね、その感じ(笑)。
本多:じゃあじゃあ、4杯目。次、アルコールに戻ります?
山本:いきますか?
本多:何、飲みます? シメとなるわけですけど。
山本:本多くん、何飲みたい?
本多:僕はね・・・僕、さっきのおいしかったですね。
山本:カシスオレンジ?
本多:はい。
山本:じゃあ、カシスオレンジ。
本多:いいですか? (店員さんに)すいませーん。カシスオレンジ2つください。
本多:役者の人と、こうやってなんかちょっと演技の話したりとか、します?
山本:ほっとんど、しない。
本多:稀ですか? こういうの。
山本:芝居について話すこと・・・ないよ。
本多:べつに、嫌いなわけじゃないですよね?
山本:嫌いなわけじゃ、ない。
本多:じゃあ、どんな話するんですか?
山本:べつに普通に、音楽とか映画・・・エロゲー。
本多:そこは、崩さないですね(笑)。
山本:(笑)。なんか、わざわざ・・・ていうか。もっと楽しい話をしたら、っていう(笑)。べつにお芝居について喋るのって、あんまりね、好きじゃないよね。
本多:好きじゃない。・・・好きじゃないんじゃないですか(笑)。
山本:お芝居とか、演技の仕事・・・役者自体は好きだけど、お芝居について「こうしたいねー」とか「こうじゃなきゃ」「役者たるもの!」とか、あんまりね・・・話しても、あんま面白くないでしょ?
本多:でも、今はそんなに話さないですけど、若いころは?
山本:いや、ぜんぜん! なおさらだよ。
本多:え、若いころなんかそれこそ、そういう話から夢の話になるんじゃないですか? 「俺は〜!」みたいな。
山本:だって、役者志望じゃなかったもん。
本多:そっかー。
本多:じゃあ、「監督」は何をしゃべるんですか?
山本:「最近観た、面白かった映画」とか。
本多:あ、そういう話はするんですか? 最近、観て面白かった映画ってあります?
山本:『愛のむきだし』。
本多:あ、園子温さんの? むっちゃ長いやつですよね?
山本:ぜんっぜんもう、4時間あっという間。途中で10分休憩入るけど、めちゃくちゃ良かったー。
本多:うわ、見たいなー。
山本:安藤サクラさんが、めちゃくちゃすごい! 
本多:安藤さん。
山本:ばけもの! ばけもの女優登場だよ。
本多:ばけもの女優登場(笑)。
山本:ぜったい観たほうがいい。
本多:えー。やっぱ映画館で観たほうが、いいですよねぇ。
山本:まあ、そりゃそうだ。『俺たちに明日はないッス』の安藤さんも、めちゃくちゃよかったけど。
本多:あ、『俺たちに明日はないッス』にも、出られてるんですか?
山本:めっちゃくちゃ良かったよ。
本多:若いかたですか?
山本:若い。21くらいかな。
山本:血を受け継いでるよね、安藤さん。
本多:えっ? 誰かの・・・?
山本:奥田瑛二さんの。
本多:あ〜。遺伝子が。
山本:すごいよ。
本多:共演したいですか?
山本:いやこないだ、田口トモロヲさん監督の『色即ぜねれいしょん』でちょっとだけ。
本多:あ、すでに共演してる。え、『色即ぜねれいしょん』て山本さん出てはるんですか? じゃあ京都来られてたんですか?
山本:行ってた。
本多:連絡してくださいよぉ。
山本:仕事だもん。仕事中だもん。
本多:いや、でもオフの日とか。
山本:・・・。
本多:あったでしょ? その反応は、オフの日とかあったでしょ?
山本:あったよ(笑)。丹後で撮影してたよ。
本多:丹後か。
山本:遠いでしょ?
本多:遠いです、遠いです。その共演したときも、やっぱすごかったですか?
山本:そのときは全然、お芝居の絡みもなかったし、すれちがうくらい。ちょっと挨拶して、ちょっと待ち時間しゃべるくらいだったから。安藤さんの映画も、観てなかったから「知らない女優さん」だった、ていう(笑)。
本多:へえー。観てみよー。