#23 粟餅所・澤屋

あけましておめでとうございます。2016年も「ヨーロッパ企画の京都案内所」どうぞよろしくお願いいたします。
前回は、京都で一番新しく出会ったスイーツを紹介させていただきましたが、今回は、僕が京都で一番古くからお世話になっているスイーツを紹介します。

その名も、北野名物「粟餅」。
北野天満宮のはす向かいにある、粟餅所・澤屋さんは、この粟餅を専門に扱われている和菓子屋さんで、ご近所では「粟餅屋さん」の愛称で親しまれています。そう、澤屋さんは僕の実家のご近所でして、僕の一番古い和菓子の記憶がこの粟餅なんです。正直、粟餅のおかげで甘党になったと言っても過言ではないくらい。
そもそも澤屋さんは、記録に残っているだけでも1682年創業という大老舗。店内の看板にも、「徳川五代将軍綱吉時代に~」と書かれているくらい。
そんな澤屋さんはご主人と女将さんを中心にした家族経営で、現在12代目、13代目、そして14代目の3世代でやっているとのこと。

さて、肝心の粟餅はといいますと、穀類の「粟」をついて作った少し黄みがかった色のお餅。これを、こしあんでくるんだものと、きな粉をまぶしたものの2種類があります。

店内では、3個セットの「紅梅」(あんこ2、きな粉1)か、5個セットの「白梅」(あんこ3、きな粉2)が、お茶と一緒にいただけます。
粟餅は、なんといってもつきたてが最高! ふんわりやわらかくって、口に入れると粟の粒がプチプチとはじける楽しい食感。これを注文が通ってからご主人が手早く丸めて女将さんがあんこでくるみ、隣できな粉をさっとまぶし、瞬く間にお皿に5つの粟餅が盛り付けられます。この家族の阿吽の呼吸も見ものです。粟餅自体は作り置きせず、1日に何度もつくんだそう。

5個入りはボリュームがあるように見えて、結構ぺろりと食べられちゃいます。
あんこはしっかりこしあんの甘さはあるものの、後味がさわやかであとを引きません。きな粉の優しい甘さがあんことのコントラストを引き立てます。さらにさっぱりしたお茶をいただきつつだともう瞬く間に5個は胃の中に。酒井オススメの食べ順は、あんこ→きな粉→あんこ→あんこ→きな粉、ですね。ラスト2個はお好みで逆でもいいかもしれません。

お持ち帰りは10個~50個入りまで。あんこときな粉の個数はお好みで変えられるようです。こちらは必ず本日中にお召し上がりくださいとのこと。お餅が固くなったり、きな粉がお餅の水分を吸ってしまうとのことで、なるべく早く食べて欲しいというのが本心なんだそうです。

そんな理由もあって、お取り寄せなどが便利になったこのご時勢でも、京都でしか味わえない甘味。北野天満宮への初詣や、受験の合格祈願なんかのついでにぜひお立ち寄りください。
夏には、粟餅が底に隠れている「粟餅氷」もありますし、北野にお立寄りの際はぜひ「粟」の字ののれんをくぐってみてください!

(2016.1.1)

京都案内人:酒井善史

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[粟餅所・澤屋]

場所:京都市上京区北野天満宮前西入
紙屋川町838-7
TEL:075-461-4517

※定休日等詳しい情報については各スポットへお問い合わせください。

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