[ヨーロッパスタジオ]>[スタジオミュージアム>[上田誠の1日20時間はゲーム 第2回]



上田誠(うえだ・まこと):ヨーロッパ企画代表、劇作家。高校2年の学園祭で童貞作「鳥がなく町」を発表、小喝采。以後、劇作に目覚める。
そして、それ以前は8ビットパソコン「MSX」のゲームプログラマー。
上田の知られざるマイコンゲーム作家時代のオリジナルへっぽこ作品群を、よせばいいのに今さら蒸し返して紹介するこのコーナー。
開けても何のメリットもない引出しが今ごろになって開かれる。


第1回「地震雷火事親父」
第2回「カンボジア」
最終回

第2回「カンボジア(’93)」

カンボジアの農夫が主人公、帰宅途中の地雷原が舞台のミニアクションゲーム。

ジャンプする主人公を操作し、地雷を踏まないように10マイル先の我が家まで帰り着くのが目的。 家が近づくにつれて地雷のサイズが徐々に大きくなるなどの巧妙な難易度設定がなされており、リプレイ性・中毒性を高めている。

無事我が家にたどり着くと、夕景とともに「きょうも いちにち いきながらえた」というクリアメッセージが表示されるが、 ほっとするのもつかの間、またすぐに同じ一日が始まる。この終わりのないルーチンプレイを重ねることによって、 紛争の悲惨さ・無意味さ・際限のなさが、知らず知らずのうちにプレイヤーの心に刻まれるしくみになっている。

ショートプログラムながらも、「紛争」という硬派なテーマを生々しいタッチで描いた、骨太な作品である。




[INTERVIEW]

――こんにちは。
上田 こんにちは。
――実はこれが処女作なんですよね。
上田:そうなんです。学校で二次関数というのを習って、これはと思って作りました。
――この「紛争」というテーマは。
上田:これはもうあれなんですよ。別にメッセージがどうこうとかいうのでは全然なくて、 ただ単純に、プログラムがあまりに貧弱なのでそこを何とかストーリーとかバックグラウンドでカバーできないかと模索した結果であって、 だから本当に、紛争の悲惨さを伝えたいとかそういう軽はずみなアレは全くないですね。 そもそも当時は発表しようと思って作ってないですし、まだ中2なんでそういう紛争とか全然あれですから。
――たくさん喋りましたね。
上田:だってその辺はやっぱり誤解されないようにしないと。本当にもうデリケートな部分なんで。
――第1回に比べてクオリティーが著しく下がった気がしますが。
上田:まあそれはさすがに第一作なんで。むしろよく出来たほうだと思いますよ。
――タイトル画面とかBGMも一切ないんですね。
上田:その辺はだって、付いてないのが普通なんですよ。マイコンの世界では。
――今後もこのクオリティが続くわけですか。
上田:いや、そんなことはないです。ここからどんどん大作志向になっていくんで。 プログラムのレベルも上がっていきますし。
――最後にひとこと。
上田:ああ。いや、特にこの作品に関しては。まああれですね。原点という感じですね。原点です。
――ありがとうございました。
上田:ありがとうございました。


[CROSS REVIEW]

キー操作が右と左だけでつまらない。音楽がなくて寂しい。
結局クリアできずにイライラした。
でもなかなかの秀作!
2点
実は、ずっと端っこにいるだけで3分の2クリアできるんですよね。
少し冗長な感じはありますが、シンプルであるが故のうまみがあるなと思いました。
地雷踏むと画面が赤くなってショックですし。
3点
人がぴょんぴょん飛んでいいなこれは。 1点
キャラの操作性がまずいなこれは。
スーパーマリオ2のルイージみたいな。
クリアしてもなんか切ないんだよな。
2点