>
>
 
2月3日(日)2日目となるこの日のゲストは、前日の舞台挨拶にも飛び入りで登場していただいた川岡大次郎さんとムロツヨシさん、さらにこの日京都に到着したばかりの与座嘉秋さんです。撮影以来、"Z3"というユニットでもご活躍中の3名を迎えるのは、ヨーロッパ企画から本多力と永野宗典。
小気味よいテンポでボケたツッコんだり、映画版「サマータイムマシン・ブルース」での部室さながらのトークを繰り広げる5人の様子に、始終、笑い声がたえないトークイベントとなりました。
 
     
  本多 この5人は映画版「サマータイムマシン・ブルース」の、撮影に入る前の合宿で初めて知り合ったんですよね。  
川岡 そうですねぇ。  
永野 でも、まぁこの2人(与座さん・川岡さん)の顔は(前から)知ってましたよ。  
  本多 ほぅ。  
  永野 ・・・で、「石松役のムロツヨシってのは何者だ!?」っていうのは、ずっと謎だったんですよ。  
 ムロ あの時ねぇ・・・奇跡がおきてねぇ。"あの本広監督"が僕のところに連絡してくれて・・・「僕の映画に出ないか?」と。  
  本多・与座・川岡・永野 ぉお!  
  ムロ 小劇場で100人に満たないお客さんの前で「わ〜!」ってやってた役者がですよ!? いきなり本広映画ですよ! いや〜、ありがたかったな〜!  
  川岡 すんごい奇跡だねぇ。  
  ムロ (本広監督が)舞台観に来てくれたとき、すっごいゴマすったもん。  
  本多・与座・川岡・永野 (笑)!  
  ムロ いっぱいいっぱいゴマすって・・・。  
  与座 ぅうわ! そこ聞きたくない!  
  ムロ 「すれるもんは、すっとくもんだな〜」って思った!  
  永野 すってみるもんだねぇ!  
  ムロ 「巨匠だ!」っと思って。「(実際に会ったら)ゴマする」とは聞いてたけども、ね?まさか・・・あそこまで、(自分がゴマ)するとは思ってなかったねぇ。  
  永野 巨匠も(小劇場に)よく観に来たよね?  
  ムロ もちろん(公演の)招待は出したんだけどさ。  
永野 あ、もぅそっからゴマすってんだ!!  
  ムロ (巨匠に)お金出させちゃいけないと思ってさ。  
  本多 でもね、「"本広さんの秘蔵っ子"が来る!」って、劇団で噂になってたんですよね。  
  ムロ 「サマー〜」が終わった後、(本広監督の)"秘蔵っ子"から"申し子"になると自分で思ってたの。  
  与座 おお、なるほど。  
  ムロ そう思ってたら、"秘蔵っ子"のまま終わりそうになったの! 気をつけないとね!?  
  与座・川岡 (笑)。  
  永野 だって、昨日(打ち上げで)本広監督と話してると「ムロツヨシのキャスティングは間違いだった」って言ってたよ。この映画版「サマー〜」から3年も経った今、そういう発言がとびかってるっていう・・・。  
  ムロ ね? それも、叱咤激励だと思って、全部プラスに考えてるから。  
  川岡 ポジティブ〜!  
  与座 お、鬼のようなプラス思考(笑)。  
  本多 何言ったらマイナスに感じるんでしょうねぇ!  
  ムロ (笑)。  
   
   
   
  本多 なんか撮影中の思い出ってありますか?  
  与座 あ、映画の中で、扇風機のシーンあるじゃないですか。あのくだりで大ちゃんがつっこむシーン。  
  川岡 はいはいはい。  
  与座 (あのシーンには自分は)出てないし、現場にもいなかったけど(笑)、"聞くところによると"大変だったらしいじゃない。  
  川岡 そうそうそうそう! あの扇風機のシーンは、初めてちゃんとしたセリフのあるシーンを撮った日だったんだよね。  
  永野 そうだね。  
  川岡 それまでは、野球のシーンとかだったから。ちゃんと芝居らしい芝居をする日で。  
  永野 うん。  
  川岡 僕がね、(両手で胸と後頭部をいっしょに叩く)ダブルツッコミをしてるんですよ。  
  永野 うん。  
  川岡 "(扇風機だと思ってスイッチを押したら)ハロゲンヒーターだった"っていうシーンで。「ハロゲンヒーターかよ」って。そのダブルツッコミが、どうしてもできなくて!  
  本多 あ〜。  
  永野 今、できんの!?
  川岡 できますよ!  
  ムロ 永野さん、ちょっと(川岡さんの)横に立ってみて。昔を思い出して、ちょっとやってみてよ。  
  与座 じゃ、(最前列のお客さんを指して)ちょっとハロゲンの役を・・・。  
  最前列のお客さん (笑)  
  与座 じゃぁ・・・「よ〜い、スタート!」  
  川岡 ・・・「ハロゲンヒーターかよ!」  
  最前列のお客さん ・・・・・・  
  川岡 ハイ(苦笑)!  
  永野 こんな感じで(笑)。  
  ムロ

・・・(今のツッコミが)正解なのかどうかは、ちょっと分かんないけどもね!

 
  川岡 ほんっとに、ごめんなさい! もう(話をこっちに)振らないで!  
  本多 (笑)!  
  ムロ 生で見れて、お客さんも喜んでくれてると・・・思う。  
  川岡 今はできなかったですけど! (映画で)使ってもらったツッコミをするのに、半日以上かかりましたから! これだけじゃなくて、僕ら(川岡さん・永野)がバックショットで、2人でガクッて肩を落とすシーンも、なっかなか(2人の動きが)合わなくて。  
  ムロ あれ、だいぶ撮ってたね。  
  永野 そうそう。  
  川岡 午前中いっぱい、個別で練習してね。  
  永野 うん。  
  川岡 帰って、も1回DVD観てください!  
  本多・与座・ムロ ・・・・。  
  川岡 あれ? (この会場の雰囲気)ダメな感じ?  
  与座 いやいやいや・・・。  
  ムロ この空気も楽しんでもらおうよ!  
   
   
  川岡 いや〜撮影中に関しては、思い出がありすぎて。ね?  
  与座 うん。  
  川岡 あ、思い出した。与座っちが(現場に)来ると、台風が来るんですよ。雨が降るの。  
  与座 希に見る台風でね。  
  本多・永野・ムロ あ〜。  
  与座 「香川には基本的にあまり台風は来ない」って聞いてたんですよ。  
  与座 だけど、撮影の度に(ロケ先である)香川入りする時に・・・3〜4回台風が来たんですよ。ほんっとに、新聞沙汰になるくらいの台風で・・・世界中(のニュースでも)とり上げられて、ね。  
  ムロ ちょこちょこ、嘘つくよね。  
  与座 (笑)。でも、ほんとに台風のせいで、撮影が押しちゃってて。現場のスタッフさんたちの空気が、まぁ〜辛くて!  
  本多 「また来たよ・・・」みたいな。  
  川岡 (スタッフさんは)スケジュールとか気にしなくちゃいけないからね!  
  与座 そう!僕のせいじゃないってのは・・・何となく分かってるんですけど! 「誰かのせいにしたい!」みたいな空気になってて(笑)。  
  本多 あ〜。  
  永野 気持ちの矛先が、どうしてもそっちに・・・。  
  与座 ・・・そうなんですよ〜。僕が何かする度に、どこかからか舌打ちが・・・。  
  本多 そんなヒドイ人はいないでしょ(笑)!?  
  与座 いや〜・・・でも、ほんとに僕のせいで撮影が、ちょっと遅れたこともあったんでね(笑)。みんなの部分を撮るときは晴れ間なのに、僕1人だけのシーンを撮るときに・・・「ゴロゴロゴロ〜」って! 木とか風でブワ〜ッて揺れて、もう!!  
  川岡 すごかったね〜。  
  与座 自然を揺るがすパワーが・・・。  
   
 
映画以来、親しいお付き合いをさせていただいているZ3のみなさんには、ヨーロッパ企画主催のイベント「ショートショートムービーフェスティバル(以下SSMF)」にも、参加していただいていました。 そんなわけで、この日のもう1つのスペシャルプログラムの内容とは、過去に出品された各監督の5作品を、再上映するいうもの。SSMFならではの、濃い5作品が、続けて上映されました。久々にスクリーンでの上映とあって、緊張の上映後は、お互いの作品について、5人はあれやこれや饒舌に話しはじめました。
 
   
  本多 いや〜でも、ほんと与座さんの映画はいつ観ても、やりたい放題ですね(笑)。  
  与座 いや(笑)、でも実はいちばん大変だったのが・・・この(撮影の)時に、周りに幼稚園生が遠足に来てて。  
  本多 あの公園に?  
  与座 そう! あんだけいろいろ(激しい格闘シーンが)ありながら、周りの幼稚園生のキャッキャする声が入ってたから、全っ部音を消したんですよ。  
  本多・川岡・ムロ・永野 ぁあ〜。  
  与座 僕がボコボコにやられてるシーンとか、超大笑いしてて・・・。  
  本多 子供が(笑)?  
  与座 「スゴイ! ボコボコにやられてるよー(笑)!」って(笑)。  
  本多 ちゃんと、(状況を)理解して笑ってるんですね。  
  与座 そうなんですよ。なので、あーいう作品になりましたけど(笑)。でも、いちばん最初の本多くんの作品も・・・。  
  本多 僕の作品はですねぇ。「群読」っていうみんなで同じセリフを言う手法が演劇ではあるんですけど、「それを使って映画を作ろう」と思ってですね。あと、酒井くんていう役者に毎回、主演してもらってまして。その「酒井くんの歌」と「群読」を組み合わせたら・・・ああいう結果になったんですけども。  
  与座 そんな・・・「酒井くんが悪い」みたいな(笑)。  
  本多 いやいや(笑)酒井くんは、ホントによくやってくれたんですけど・・・。  
  ムロ あの(劇中で)歌ってる曲はほんとに酒井くんが作曲した・・・曲?  
  本多 僕が作詞で、酒井くんが作曲を。コラボで。  
  与座 そうして・・・あの曲に(笑)。  
  本多 まぁ・・・(予選で)落ちましたけどね。  
  与座 (笑)。  
  川岡 そっか(笑)。  
  ムロ 悲しいなぁ。  
  本多 永野さんのは・・・。  
  永野 はい。クレイアニメですが・・・もう(いま観ると)イっちゃってますね、当時の僕は。  
  与座 すごいよ。  
  川岡 すごかった。  
  永野 昨年の7月くらいに作ったんですけど。・・・役者やってない期間っていうのは、悩んじゃうんです、僕。  
  川岡 おお。  
  永野 なんか・・・悶々としちゃって。「ドキドキワクワクしてたいのに、何やってんだ、俺は!!」っていう・・・。そういう情熱を全部ぶつけた、作品になってますね。  
  ムロ ・・・・・・セリフに(悶々とした思いが)出てた。  
  与座 何か「悩んでる感」は出てたね(笑)。言われてみると。けっこう分かる感じがする。  
  ムロ すっごい時間かかるんでしょ?  
  与座 これは、どれくらい(時間)かかったの?  
  永野 2週間・・・とか。正気の沙汰じゃなかったですよ。もう、何度も「ウワー!!」って叫びましたもん。  
  本多・与座・川岡・ムロ (笑)  
  永野 あれ(作品)には(叫び声は)入ってないけどね?  
   
   
  ムロ 永野さんの作品は、東京大会での優勝でしたよね?  
  永野 あ、そう・・・だったかな?  
  本多 そのSSMF東京大会では、ムロさんの作品も流れましたけどね。  
  ムロ えっと、永野さん何票でしたっけ?  
  永野 え〜っと・・・60票くらいでしたかね。  
  ムロ 僕はね、何票でしたかね。え〜っと・・・あ、2票でしたね。  
   
  ムロ まぁ見事に差がつきましたね! "2票"って・・・みなさん、あり得ますか!? 
  永野 まぁ・・・まぁまぁ。  
  ムロ 自分の作品観て、「あ、5分って意外と長いんだな」って思ったよ。5分間の長さも知ったし、コワさも知ったし。  
  与座・川岡 (笑)  
  ムロ だから、これからも頑張ろうと思います!  
  本多 (SSMFの会場に来てくれた)500人くらい中、2人は理解者がいてくれたってことですから。  
  ムロ そうですねぇ。良かったですよ。  
  永野 (ヨーロッパ企画は)こういう映画祭を毎年やってるんですけどね。ムロツヨシさんは常にご出品いただくと。こういう"苦悩の様"を、どんどん作っていただいて・・・。  
  与座 なるほど。  
  ムロ ・・・(得票数が)2票だぜ!?  
  永野 2票だけど!  
  本多 ですので、「"ゲスト監督"としてはちょっと・・・」ということなので、「"ヨーロッパ予選から"出ていただく」という形になってしまいますが。  
  与座 なるほど!  
  川岡 今後からは(笑)!  
  ムロ ・・・分かりました。SSMFのプロデューサーの中川さんからね、直々に言われましたもんね(笑)。「何とか(大会参加から)逃げられないかな」とは思ってますけどね、はい。  
  本多 川岡さんの作品は・・・3年前くらいになりますかね?  
  川岡 そうですね、ちょうど映画を公開する2ヶ月くらい前に、撮ったんだと思います。  
  永野 (映画の)プロモーションの意味も込めて、ね。  
  川岡 そういう意味も込めて、映画に出てる3人(与座さん・本多・永野)を使って、撮ろうかな、と。当初は、(5分間)1シーン1カットで完結したかったんですよ。ただ、編集の時に「ここも使ったほうがいいのかな」とかいろんな欲が出てきて・・・はっちゃかめっちゃかになっちゃった。  
  与座・本多 「はっちゃかめっちゃか」!?  
  川岡 噛んじゃった。とっちらかっちゃったみたい、今(笑)。  
  本多 それは伝わりましたけど(笑)。  
  川岡 今の僕なら、もっと5分にキュッと濃縮できると思います!  
  本多 ねぇ。ぜひ、みなさんにまた作品を撮って欲しいと思います。  
  川岡 やりたいですね。  
  与座 絶対撮ります! 僕まだまだ、できるアクションあるんで!  
  本多 アクション(笑)!?  
  川岡 あくまでも、「アクション映画」?  
  永野 確かに、(SSMFの歴代参加監督の中で)アクション映画を撮ってくれる人は今までいなかったですから。  
  与座 でしょ? で、僕いろんなアクションチームの人にあの技を見せたんですよ。そしたら本当に「太ってて、あの動きができる人はいない」って言われたんですよ!  
  与座 「日本に、いない」って言われたのよ!? 「太っててくれ」って言われたの!  
  永野 訳あって痩せないんだ!  
  本多 訳あるんですね〜(笑)。  
  与座 そうなの! だから、(わざと)痩せないのよ!?  
 
 
いろんな色の作品があればあるほど、その作品を撮った監督たちの様々な思いもあるようです。撮影当時を振り返りつつ、各作品の監督たちの喜びや苦悩、さらには"体型維持の必然性"にいたるまでも、お話を伺うことができました。今回のイベントの中でも、この日の上映会は、多種多様な作品たちを一挙に観れるとあって、ご来場いただいた方には贅沢な時間になったのではないでしょうか。