[ヨーロッパスタジオ]>[SSMF4 唾しぶきゲスト監督インタビュー]>[第2回]


     
第2回
ムロツヨシ 
 
中川:よろしくお願いします。
ムロツヨシ(以下、ムロ):よろしくお願いします。
中川:あの今回参加して頂くんですけど。
ムロ:はい。後悔してますけどね。
中川:(笑)あの、2回目じゃないですか?
ムロ:2回目ですはい。
中川:前回あれですよね、マスターカードみたいなあれ(※1)ですよね?
ムロ:(笑)そうそうそうそう。パクッて。パクッてというかパロッて。
中川:友情を描いてて。
ムロ:マスターカードのあのシーンまでは好評だったんですけど、あれが不評で(笑)。
中川:そうですよね(笑)。
ムロ:僕としてはあれありきで、あれスタートで考えたんで、あれが否定されると全否定になるんで。ただね、これ話逸れるんですけど、Z3(※2)ってあるじゃないですか?
中川:サマータイムマシン・ブルースの。
ムロ:はい。そのZ3のトークライブやったんですけど、3人ともショートショートムービーフェスティバル(以下SSMF)で作品作ってるじゃないですか?与座と大次郎と僕。それを流したんですよ。投票制にしてSSMFと同じようなことやったんですよ、1番になったやつがリーダーだって言って。僕ダントツで1位だったんですよ。
中川:へー。
ムロ:まあ、比較の対象がちょっとあれだから何とも言えないですけど。でもそのマスターカードのところでも大爆笑だった訳ですよ。
中川:へー。
ムロ:ちょっと信じてないでしょ?
中川:お客さんがゆるかったんですか(笑)?
ムロ:(笑)まあゆるかったと思います。でも去年のSSMFの本番ではあれですよね、すべった感がありましたよね?
中川:ありましたね。
ムロ:友情まではね、踊るシーンまではいい感じでいったんですけどね。
中川:そうそう。いい作品なんやなあみたいな感じでいったら、オチがちょっとあまりにもあまりだったんで(笑)。
ムロ:僕はあのCMを皮肉りたかったんですよ。そんなプライスレス、プライスレス言いよってこの野郎、簡単に。(笑)まあそんな深い考えはないですけど。そんな感じでした去年は。
中川:Z3がみんな1本ずつ撮ってるから、最初今年はZ3チームとして1本撮って貰えないかってお願いしたんですけど、ちょっと無理だということでムロさんにお願いしたんですけど。
ムロ:はい、そうですね。
中川:最近はZ3として活動してるんですか?っていうかZ3って今、仲良いんですか?
ムロ:活動はしてないですね。そして仲良くないですね(笑)。
中川:仲良くない(笑)。それ言っちゃっていいんですか?
ムロ:(笑)いや、メールを取り合ってるぐらいで、みんな忙しいんで。だから会う機会もほとんどなく。で、3人で映画撮るのも最初考えたんですけど、現実的に無理だろうと。中途半端なものつくるぐらいだったら。1回みんなSSMFのこわさ知ってるんで(笑)。
中川:(笑)こわさを知ってる?
ムロ:あの、ちゃんとやるじゃないですか。
中川:そうですね。
ムロ:ちゃんとしたものじゃないですか。
中川:まあ皆ガチでやってますから。
ムロ:ガチですよねえ?
中川:ええ。
ムロ:だからあんま中途半端なものはできないなっていうのは皆の中にあって、だったらそれ以下のもの作るんだったら辞めようと。ちゃんと断ろうと。やるときはちゃんとやろうと。
中川:あーそうなんですか。
ムロ:だからZ3でやるのは断ろうと。でもまさかその後、個人で頼まれるとは思ってなかった。
中川:(笑)
ムロ:頼まれてからしばらく考えました。相当苦しんだんで、去年。
中川:そうやって今年ムロさんに参加していただくんですけど、聞いたところによると前回編集を手伝ってくれた人が就職したって。
ムロ:就職しました。編集した彼が。でも、昨日ちょうど会ったんですよ、彼と。なんとかやってくれないかって言ったら8月くらいなら大丈夫だって言うんで、なんとかね、見つかったんですよ、編集する人が。
中川:あーそうなんですか。
ムロ:なんですか、その落胆した感じ(笑)?
中川:いや、ムロさんがね、編集をね、独学で学んでね、凄いの作ってくれるんじゃないかっていうね。初期衝動の塊みたいな作品を作ってくれるんじゃないかって思ってたんですけど。じゃあそういう人が今年もいると。
ムロ:(笑)編集は頼みますよ。だって不可能ですもん編集。ヨーロッパの人は皆さん自分で編集もやってるんですよね?
中川:そうですね。
ムロ:それが凄いですよね。
中川:いやいやそんなことないですよ。だからムロさんも出来ますよ。
ムロ:ヨーロッパの強みは皆教え合えるじゃないですか。ここどうやってやんの?みたいな。
中川:あーそうですね。情報交換は出来ますね。
ムロ:でも僕そういう仲間がいないんで。
中川:Z3がいるじゃないですか?
ムロ:あの人達忙しいから。だから編集は彼にやってもらおかなって思ってます。ヨーロッパの皆さんには申し訳ないですけど。
中川:あと、一緒に住んでた人もいなくなったっていう。
ムロ:(笑)随分プライベートの話までつっこんでくるな。
中川:(笑)
ムロ:彼は3年位一緒に住んでくれたんですけど、31歳なんでね、実家の農業継ぐって言って、長崎に帰っちゃいました。だからね僕1人で暮らしてます2部屋。1部屋死んでますよ。
中川:勿体無いですよね。
ムロ:洗濯物乾かしたやつがそのまま散乱してる部屋になってます。
中川:家賃、困りますよね?
ムロ:今まで半分だったのが全部1人で払わなきゃいけないんで、ねえ、大変ですよね。
中川:この話、なんにもならないですね。
ムロ:(笑)なんにもならないですよね。
中川:(笑)どうにもならないですね。
ムロ:(笑)どうにもならないですね。SSMF関係ないですもん。
中川:あの、先程からSSMFがこわいっていう風に言ってますけど。
ムロ:こわい。
中川:そうなんですかね?やっぱり。外の人からしたら。
ムロ:昔は自分の書いたもので舞台とかやってたりしてましたけど、最近は役者1本でやってるんで、如実に自分の感性が出るじゃないですか?
中川:そうですね。
ムロ:自分のセンスとか自分がどういうものが好きかとか。
中川:しかも1番を決めようとしてますからね。
ムロ:そうそうそうそう。順位も付けられるし。だから、いい格好しいなんで自分が。良く思われたいっていう欲があるじゃないですか?面白いって思われたいとか良く思われたいって欲が。そういう欲がある僕みたいな人間にとってはこわいですよね。
中川:あー。
ムロ:欲が無ければいいんですよ。天才肌みたいな。俺はやりたいことやれればいいんだみたいな。そういう格好いい人だったらいいんですけど。僕はそうじゃなくてそれよりも良く思われたい、面白く思われたいっていう(笑)。
中川:自分の感性とかではなくお客さんの喜ぶものを作ると。
ムロ:(笑)そうそうそうそう。小さい人間じゃないですか?だからそういう人にとってはこわいんです。
中川:良く言えばサービス精神が旺盛な。
ムロ:(笑)そうそうそうそう。
中川:今回「黄金」っていうのが全員共通タイトルなんですけど。
ムロ:そうですよね。「おうごん」もしくは「こがね」。
中川:まあ、読み方はそれぞれですけど「黄金」っていうタイトルであれば。それに関してははどうですか?
ムロ:全く案が無いですね。イメージすら。
中川:全く?
ムロ:はい。全く無いです。
中川:なのに引き受けてくれたんですね?
ムロ:いや去年の苦しみを知ってるんで出来ればやんない方がいいんじゃねえかっていうのが自分の中であったんですけど、やれる時間はあるのに断るっていう逃げがちょっとやだなと。「あ、ムロさん逃げたんだ」みたいな。
中川:あ、偉い。
ムロ:僕ねヨーロッパ企画に格好悪いって思われたくないんです。
中川:(笑)
ムロ:(笑)なめられたくない。それだけです。ヨーロッパ企画になめられたくない、これ以上。
中川:あーなるほど。
ムロ:若干、ヨーロッパ企画の皆さん僕のことバカにしてるじゃないですか?
中川:いやいやそんなことないですよ。そんなことないですよ。
ムロ:いやいや(笑)それは毎日の対応見てれば分かります。
中川:(笑)。そんなことないですよ。
ムロ:だからヨーロッパ企画に「あ、ムロさん逃げたんだ」って思われたくないが為に引き受けたようなもんですよ。自己防衛ですね。
中川:じゃあ「黄金」はまだこれから考えるという?
ムロ:もう皆さん考えてるんですか?やっぱり。
中川:まあぼちぼちじゃないですかね。
ムロ:全く案無いんですよね。ああ無いっすねぇ。
中川:じゃあどんな作品になるかも全然見えてない?
ムロ:見えてないっすね。だから去年の色は少し残したいなっていうのはちょっとあって。
中川:マスターカードを残して…。
ムロ:(笑)マスターカードは無しにしますよ。あそこまで否定されたら絶対やりませんよ。
中川:(笑)
ムロ:否定されて敢えてやる程のものでもないですし。
中川:本広監督(前回大会もゲスト審査員)にも舞台上で叱られたっていう印象が。
ムロ:(笑)「しょうもないもん作りやがって」って。
中川:審査員にねえ。
ムロ:結構うけたのに。だから3票だったんですよ、確か。
中川:3票!?
ムロ:そうです。本広さんの否定がなければもうちょっと票数多かったと思うんすよ。
中川:(笑)
ムロ:本広さんは何作ってきても0票にしようと思ってたらしいんですよ。ムロが作ってきたものは否定して0票にしてやろうっていう。
中川:(笑)
ムロ:だから審査員としてあの人、間違ってますよ考えが。
中川:そうですね。
ムロ:審査してないですもん。
中川:偏ってますね。
ムロ:偏ってますよ。逆贔屓ですよ。
中川:あの、最近何か映画観ました?
ムロ:最近観ました。「バベル」観ました。
中川:(笑)その顔はなんですか?
ムロ:凛子の裸体を観て来ましたよ。
中川:あー。
ムロ:逆にエロくないんですよ。リアルで。そんなグラマーじゃなくて、リアルな裸体。
中川:えー。
ムロ:なんか、面白かったですけど。
中川:SSMFに向けて何か作品を観てるとか、そういうのは?
ムロ:そういうのはないっすね。
中川:まだ早い?そんな状態ではない?
ムロ:そんな状態じゃないです。
中川:1番好きな映画って何ですか?
ムロ:えっと、一番好きな映画? 「キッズリターン」。
中川:あ、そうなんですか?
ムロ:でも今「サマータイムマシン・ブルース」って言おうとしたんですけどちょっとやらしいじゃないですか?
中川:(笑)そうですね。「キッズリターン」なんですか?
ムロ:「キッズリターン」。ずっとね、プロフィールとかに書いてたんですよ。あと「バタフライエフェクト」が去年1DVDですよ。これは記憶もので、タイムマシンじゃないんですけど時代がこう昔に戻っていくみたいな。なんか手帳みたいなん見ると戻っていくみたいな。よく出来てるなあと思って。すんごい面白いんですよ。
中川:えー。別にあんまコメディーが好きとかいう訳ではないんですか?
ムロ:ああでもやっぱコメディーが好きですね。ああでも観るのはどうだろう、あんまり面白いコメディーって少ないですよね。
中川:映画は。
ムロ:映画は。そうそう、あ、だから「サマータイムマシン・ブルース」もそうだけど「運命じゃない人」っていうのが去年面白かったですね。
中川:ヨーロッパメンバーの作品って割とコメディー色が強いじゃないですか?どうしてもそういう作品が通り易いというか。まあ僕らの予選は特にそうなんですけど。
ムロ:ああ、やっぱり、それは通り易いんですか?ああでもお客さんがそうか。ヨーロッパを観に来るから。
中川:笑いに来てるんで。
ムロ:そうかそうかそうか。
中川:その辺とかってゲストの方にとってどう思うんだろうなっていうか。基本的には僕らのお客さんじゃないですか?お笑いの好きな。そういうところに、まあ色んなジャンルから参加して頂いてるんですけど。
ムロ:どうなんだろ。本当にそういう映像作家さんみたいな人にとってはあんまりどうなんですかね?僕もコメディーよりだから。舞台を作るにしても今舞台を作れって言われたら多分コントに近いものを作ると思うから、どっちかと言えば考えヨーロッパに近いと思うんですよ。でも他にねえ、やっぱり静かな作品とか淡々とした作品を作る方もいますもんね?そういう人にとってはどうなんでしょうね?いいお祭りじゃないんですかね?
中川:そういうのも受け入れられるようなお祭りにはしたいなって思ってるんですけど。
ムロ:なるほど。お客さんはまた今年も投票する形なんですよね?
中川:そうです。
 
中川:意気込みなどを最後に。
ムロ:今は全くプランが無いもので意気込みも無いんですけど、笑いがとれるものを。
中川:(笑)ハードル上げますねそれ。
ムロ:(笑)ああやめとこ。今のなしで(笑)
中川:ホームページ載りますからね(笑)。
ムロ:(笑)今のなし、今のなし、今のなしです。いや面白いもの作りたいんですけど、ああでも意気込みかぁ。まだこわがってる段階なんで意気込めないです、っていう意気込みにしといて下さい(笑)
中川:(笑)わかりました。ありがとうございました。
ムロ:とんでもないです、こちらこそよろしくお願いします。

※・・・1友情を描いたムロツヨシ監督作品。3人の男達が語り、踊り、友情を確かめ合う。「友情、プライスレス」というマスターカードのCMをパロッたラストが物議を醸した。

※・・・2映画「サマータイムマシン・ブルース」の劇中に登場するズッコケ3人組みを演じたムロツヨシ、与座嘉秋、川岡大次郎の3人によるユニット。川岡さんは第2回、ムロさん、与座さんは第3回にゲスト監督として参加してくれている。

(7月1日 収録)

←第1回      第3回→
 
SSMF4の詳細はこちらから
 

スタジオTOPに戻る